ろれさんの一条攻略日記
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一条ルール全95個まとめ【2026年最新版】契約前に知るべき制約を徹底解説

一条工務店の紹介をろれさんに依頼する 最大35万円相当のオプションが無料 →

一条工務店で家を建てようとすると、打ち合わせの中で「それはできません」と言われる場面が何度もやってきます。これが施主の間で「一条ルール」と呼ばれている設計上の制約です。

公式に公開された一覧があるわけではなく、聞かないと教えてもらえないことも多いのが厄介なところ。担当の営業や設計士によって把握している内容が違うこともあります。この記事では、2026年時点の最新情報をファクトチェックしたうえで、契約前に知っておきたい一条特有のルールを全95個に整理して解説します。

大事なのは「全部を覚える」ことではありません。一条は「この仕組みを飲み込めるか」で向き不向きがはっきり分かれる会社です。制約の中身を先に知っておけば、契約してから「こんなはずじゃなかった」と後悔する確率はぐっと下がります。逆に言えば、ここで紹介する制約を読んで「これなら受け入れられる」と感じられたなら、一条はかなり相性の良い選択肢になります。

この記事の内容は動画でも解説しています(クリックで再生)


1. 商品・工法・価格のルール

主要商品の工法・断熱まとめ(数値は地域・プラン依存の目安)

商品工法・断熱UA目安全館床暖房さらぽか特徴
i-smart2x6(ウレタン)約0.25標準最高断熱。さらぽか対応の主力
i-cube(アイキューブ)2x6(EPS)約0.31〜0.38標準不可同じ2x6でも断熱材はEPS。布基礎・外壁白1色が標準
グランスマート2x6(ウレタン)約0.25標準i-smart系の上位デザイン。総二階が基本
グランセゾン在来軸組(I-HEAD)約0.38標準不可間取り自由度が高い。天井高2650mm
アイスマイル(i-smile+)2x6シングル(EPS)約0.38標準(外せない)不可約4000プランから選ぶ規格住宅。太陽光も標準で外せない
ハグミー2x4シングル(EPS)約0.53〜0.6オプション不可規格住宅。床暖・太陽光はオプション扱い
ナチュリア2x6(i-cube相当)約0.31〜0.38標準不可2026年3月発表の北欧系。塗り壁外観・タイル不可・坪74万円〜

※ グレードを選ぶと工法と断熱性能が自動的に決まる(自由に組み合わせ不可)。「間取り自由+最高断熱」の両取りはできない構造。

最初に押さえてほしいのが、一条では「商品グレードを選ぶと工法と断熱性能が自動的に決まる」という点です。他社のように「この間取りの自由度で、この断熱性能で」と部品を組み合わせる選び方ができません。商品選びの時点で、ある程度の制約セットがまとめて決まります。

グレードと工法はひも付いている

一条は「工法・断熱・デザイン」を商品単位でパッケージ化しています。

  • 高断熱の2x6(外内ダブル断熱・ウレタン)は i-smart / グランスマート系。UAは約0.25と一段高性能
  • 同じ2x6でも i-cube はEPS断熱で、UAは約0.31〜0.38。アイスマイル(i-smile+)も2x6のシングル断熱EPSでUA約0.38
  • 間取り自由度の高い在来軸組(I-HEAD構法)はグランセゾン/セゾン系。UAは約0.38
  • 規格住宅のハグミーは2x4のシングル断熱(EPS)でUA約0.53〜0.6

つまり「軸組の間取り自由度」と「2x6の最高断熱」は同時には取れません。どこを優先するかで商品が決まる構造です。グレード選びの詳しい判断基準はグレード5種類どれを選ぶ?でまとめています。

なお同じ2x6でも、i-cube は断熱材がEPS(i-smartは高性能ウレタン)でUAが一段劣るほか、基礎も i-smart がベタ基礎標準なのに対し i-cube は布基礎が標準です。地盤次第でベタ基礎・地盤改良が追加になる点は同じですが、「同じ2x6なら中身も同じ」ではない点に注意してください。

2x6は前面道路が狭いと建てられないことがある

i-smart や i-cube などの2x6工法は、工場で組み立てた壁パネルを大型トラックで現場へ搬入する工業化工法です。そのため、建築予定地の前面道路が狭い・トラックの駐車スペースがないといった土地では、2x6商品自体を選べないことがあります。この場合は在来軸組のグランセゾン系を検討するか、別の土地を探す判断になります。土地が先に決まっている人ほど、希望商品が物理的に建てられるかを土地確定の段階で確認しておきましょう。

在来軸組グランセゾンの制約

グランセゾンは柱と梁で支える在来軸組のため、総二階・耐力壁・尺モジュールといった構造系のルールが2x6より緩く、1階と2階の大きさを変えたり壁をセンチ単位で動かしたりできます。一方で、全館さらぽか空調やスリットスライダー(壁内引き込み戸)は2x6系の構造でしか採用できず、グランセゾンでは選べません。断熱性能も2x6のウレタンより一段劣ります。「間取りの自由」を取ると一部設備と最高断熱を諦める関係です。

価格は「施工面積」で決まる

建物本体価格は「施工面積 × 単価」で算出されます。施工面積は建築基準法の延床面積とは別物で、数え方が要素ごとに違います。

要素カウント
居室・収納・階段全額(坪単価×1)
吹き抜け・軒で覆われていないバルコニー半額(坪単価×0.5)
壁が2辺までの玄関ポーチカウントされない(0)
三方を壁で囲った玄関ポーチ全額に変わる
軒(屋根)で覆われたバルコニー半額ではなく全額になり費用が倍増

同じ間取りでもポーチの囲い方や軒の出し方で施工面積=総額が動きます。

坪単価には逆進性がある

一条の坪単価は家が大きいほど下がり、小さいほど上がります。キッチン・浴室・トイレ・ロスガード・太陽光などの設備は家の大小に関わらず一式必要で、その固定費を狭い施工面積で割ると坪単価が跳ね上がるためです。同じ理由で平屋や3階建ては2階建てより坪単価が高めです。「坪単価が安い商品=総額が安い」とは限りません。

値引きはしない・割引は3種類

一条は「同じ家は誰が買っても同じ価格」を掲げ、値引き交渉に一切応じません。相見積もりで値引きを引き出す交渉は一条では通用しないので、値引き交渉を前提に他社と比較している場合は、一条は価格の決まり方が異なる点を理解しておきましょう。その代わり、実質的な値下げ手段として3種類の割引があります。

割引内容性質
知人紹介最大35万円相当のオプション無料金額固定(家が高くても変わらない)
親族割引(2親等以内に一条施主)本体価格の1.5%家が高いほど得
法人割引(提携企業勤務)本体価格の2.0%家が高いほど得

3つは併用できず、割引率が一番高いものだけが適用されます。安い家は紹介、高い家は法人/親族が得になりやすく、どれを使うかで数十万円の差がつきます。紹介制度の使い方はこちらの記事で詳しく解説しています。

仕様・価格はキャンペーンで動く

一条は値引きをしない代わりに、新商品投入の多い1月・7月を中心に契約時キャンペーンを頻繁に入れ替えます。特定オプションの無料化や限定価格が月単位で変わり、たとえば全館さらぽか空調が22,000円/坪のキャンペーン価格になったり、グランスマートでハイドアが1か所無料になったりします。標準だった設備がオプションへ移る形の実質値上げも同じ流れの中で起こります。狙いの新仕様があるなら、契約のタイミングで付く装備・価格が変わる点を意識しておくとよいでしょう。

標準仕様の価値と地盤改良

他社ならオプションの装備が、一条では標準で込み(相当額は出典による目安)

全面タイル外壁(ハイドロテクトタイル)相当 100〜200万円

TOTOの光触媒で雨で汚れが落ちるセルフクリーニング外壁。60年メンテ不要を謳う。

防犯トリプル樹脂サッシ一般アルミペアの約5倍の断熱

高機能樹脂サッシが標準。一般的なアルミペアサッシと比べ断熱性能が大きく異なる。

全館床暖房標準装備

家全体を床から暖める全館床暖房が標準。他社では大型オプション扱いが一般的。

熱交換換気 ロスガード90相当 50〜80万円

第一種熱交換換気システム。給気フィルター10年分が無料配布される。

※ 一条の坪単価が高く見える一因はこれらが標準で含まれているため。他社の本体価格にオプションを加算した装備込みの総額で横並び比較しないと、坪単価だけで「一条は高い」と誤判断しやすい。

一条の坪単価が高く見える一因は、他社で高額オプションになる装備が標準で含まれているためです。全面タイル外壁、防犯トリプル樹脂サッシ、全館床暖房、熱交換換気ロスガード90などが該当します。これらをオプション加算せずに「一条は高い」と判断すると比較を見誤ります。装備込みの総額で横並びにして比べるのが正しい見方です。

一方で、地盤調査は無料ですが、標準に含まれるのは布基礎まで。多くのケースで判定されるベタ基礎(約40〜50万円)や地盤改良(軟弱地盤では100〜300万円規模の事例も)は本体価格とは別枠の付帯工事になります。土地条件次第で総額が大きく膨らむので、見積もり段階で必ず確認しましょう。

規格住宅の縛り(アイスマイル・ハグミー)

低価格帯の規格住宅にはさらに強い制約が乗ります。

  • アイスマイルは約4000プランから選ぶセミオーダー。太陽光と全館床暖房が標準で外して減額できず、間取り変更や他社設備の持ち込みも不可。打ち合わせは原則3回まで、価格交渉もなし。間取り図そのもの(壁の位置・部屋の広さ・窓の配置)を動かせないため、フリープランで建てたい場合は上位のアイスマイルプラス(i-smile+)に切り替える必要があります
  • ハグミー(1490万円〜)は100プランの最安規格住宅。断熱が2x4シングルに下がる一方、全面タイル外壁・ロスガード90・2倍耐震は標準のまま。床・建具の色は3色固定。なお全館床暖房と太陽光はオプション扱い

このあたりまで読んで「制約は多いけれど、装備が最初から込みで価格もブレないなら分かりやすい」と感じた方は、一条との相性が良い可能性が高いです。紹介制度を使うとオプションが無料になるので、検討段階での紹介制度の確認はしておいて損がありません。


2. 契約・打ち合わせのルール

契約から着手承諾までの流れ

1仮契約(預り金100万円)

その時点の坪単価を原則1年半ロックできる。一条は値上げが頻繁なため効果が大きい。

ろれさんは1年5ヶ月29日かけて最終承認(着手承諾)まで進めた。期間延長時は値上げ分の半額負担などの条件あり。

2設計打ち合わせ(原則2週間ごと・i-Tab貸与)

間取りをフィリピンの自社工場へ送り構造計算、結果が返るまで約1週間。最低6回前後(各回3時間)が目安。

i-Tabは施主が要望を書き込み・仕様選択する支援ツール。間取りは設計士が作図する(施主が作図するルールはない)。

3着手承諾(全仕様が確定)

以降は原則変更不可。ただし高額な追加費用を払えば変更自体は可能。

間取り変更は構造計算のやり直し・建築確認の取り直しで多額に。標準キッチンを別の標準品へ変えるだけでも約150万円請求された報告も。

※ 後から迷いやすい人ほど、着手承諾前に仕様を固めきることが重要。

一条は契約と打ち合わせの進め方にも独自の仕組みがあります。ここを知らないと、スケジュールや費用で想定外が起きやすいポイントです。

仮契約で坪単価を約1年半ロックできる

仮契約(預り金100万円)で、契約時点の坪単価を約1年半ロックできます。一条は値上げが頻繁なため、この効果は大きいです。ろれさんは1年5ヶ月29日かけて最終承認(着手承諾)まで進めました。期間延長時は値上げ分の半額負担などの条件がつきます。

打ち合わせは原則2週間ごと

毎回の間取りをフィリピンの自社工場に送って構造計算し、結果が返るまで約1週間かかります。残り1週間で確認して次回、というサイクルのため打ち合わせ間隔は基本2週間。通常は最低6回前後(各回約3時間、最終回は3〜5時間)で着手承諾まで進みます。間取りを大きく変えるたびに構造計算のやり直しで待ち時間が出るので、頻繁な手戻りはスケジュールに直結します。打ち合わせの進め方は打ち合わせ前の準備にまとめています。

i-Tabは要望記入の支援ツール

仮契約後に専用タブレット「i-Tab」が貸与されます。これは施主が要望や好みを書き込んだり仕様を選択したりするための支援ツールで、施主自身が間取りを作図するわけではありません。間取りは設計士が作成します。

着手承諾後は「大金を払えば」変更可

着手承諾(工事着手承諾)で全仕様が確定します。以降は原則変更不可とされますが、正確には「高額な追加費用を払えば変更自体は可能」です。間取り変更は構造計算のやり直し・建築確認申請の取り直し・人件費などで多額の費用が発生します。施主のSNSには、キッチンを標準仕様から別の標準仕様へ変えるだけ(本来は無料でできるはずの内容)でも約150万円を請求された、という報告もあります(個別事例で、金額や条件は異なります)。後から迷いやすい人ほど、着手承諾の前に仕様を固めきることが重要です。図面段階のチェックは図面チェックポイントを参考にしてください。


3. 構造・間取りのルール

構造・間取りの主な制約

総二階が基本2x6

2x6シリーズは1階と2階の床面積がほぼ同じになる必要がある。在来軸組のグランセゾンは制約が緩い。

尺モジュール(910mm)共通

910mmグリッド設計で、壁を動かせるのは半マス455mm単位のみ。10cm・15cmの微調整は不可。

耐力壁は移動・撤去不可2x6

区画ごとに一定割合の耐力壁が必要。窓やドアの設置もできない(ツインモノコック構造)。

コーナー窓は不可2x6

建物の角には1マス以上の壁が必須。耐震性確保のためコーナー窓は設置できない。

タレ壁が発生する2x6

1階と2階の区画がずれると撤去不可のSタレ壁が出る。2024年の新構造計算で出にくくなり、2倍耐震オプションでさらに緩和。

吹き抜けは床面積の1/3まで共通

縦横各寸法の1/2までという制限もある。階段も吹き抜けとしてカウントされる。

部屋の短辺は最大5マス(4550mm)共通

5マスを超えると2階床板に歪みが発生するための制限。大きな正方形リビングに影響。

標準天井高は2400mm共通

グランセゾンは1階2650mm。i-smart等はオプションで2600mmに変更可能。

※ ナチュリアなど2x6ベースの新商品にも、総二階・尺モジュール・耐力壁の一条ルールは同様に適用される。

一条ルールの中でも最も影響が大きいのが構造の制約です。特に2x6工法(i-smart/i-cube/グランスマート/ナチュリア)で厳格になります。

総二階建てが原則

2x6工法シリーズは原則として総二階建て。1階と2階の床面積がほぼ同じでなければなりません。バルコニーや吹き抜けで面積調整は可能で、これらは施工面積に坪単価1/2でカウントされます。在来軸組のグランセゾンは設計自由度が高く、総二階制約が緩いです。

尺モジュール(910mmグリッド)

基本単位は910mm×910mm(1マス)で、壁の調整は半マス455mm単位のみ。10cmや15cmの微調整はできません。収納・幅広階段・玄関土間など一部は45.5cm以下の設定が可能です。家具のサイズとグリッドが合うか、間取り段階で必ず確認しましょう。

耐力壁とコーナー窓

2x6は構造上、区画ごとに一定割合の耐力壁が必要で、移動も撤去もできず窓やドアも付けられません。建物の角には1マス以上の壁が必須のため、コーナー窓は設置不可です。耐力壁線上の開口は1か所あたり幅4m以下、同一壁線上の開口合計は壁線長さの3/4以下というルールもあります(具体的な可否は構造計算によるため設計士確認が前提)。

タレ壁は出にくくなった

1階と2階の区画がずれるとタレ壁が発生します。構造上必須のSタレ壁は撤去できません。ただし現在の構造計算方式ではSタレ壁が出にくくなっており、2倍耐震オプション(約3000円/坪)でさらに緩和できます。下がり寸法は構造計算により変動し、施主の実例では約17cm〜27cmと幅があります(固定値ではありません)。

その他の構造ルール

ルール内容
部屋の短辺最大5マス(4,550mm)まで(超えると2階床板が歪むため)
吹き抜け床面積の1/3まで(階段も含む。出典により1階施工面積の1/2以下とも)
天井高標準2,400mm。グランセゾンは1階2,650mm/2階2,500mmが標準。他商品はオプションで2,600mmに変更可
新ブランド ナチュリア2026年3月発表(坪74万円〜)。2x6ベースの自由設計で一条ルールは従来どおり適用。専用の「マス格子」「連段窓」あり、外壁はタイル不可

4. 間取り・空間設計のルール

立体的な空間設計の工法別の可否

空間設計2x6(i-smart系)在来軸組(グランセゾン)補足・代替案
スキップフロア不可不可視線が抜けるオープンステアや小上がり和室(軸組)で立体感を出す
ダウンフロア(床を一段下げる)不可不可床レベルをずらすと構造補強が必要なため全商品で採用不可
小上がり和室(段差つき)不可i-smart系はフラットな畳コーナー。段差25cm程度なら小上がりにも床暖房可(軸組)
小屋裏収納の固定階段オプションオプション気密の外扱いで昇降ははしごが基本。固定階段は約15〜20万円、またはロフト隣接で代替

※ 小屋裏は建築基準法どおり最も高い部分で1.4m以下・床面積は直下階の1/2未満で、延床・固定資産税の対象外。立体的な見せ方は工法(=商品選び)で決まる。

立体感のある間取りを作りたい人は、ここを先に知っておくと商品選びを誤りません。

  • スキップフロア・ダウンフロア(床を一段下げる空間)は全商品で採用不可。耐震性能と構造の安定性を確実に担保するためです
  • 小上がり和室(段差つき和室)は2x6のi-smart系では不可、在来軸組のグランセゾン/セゾン系のみ可能。軸組なら段差を約25cm程度に収めれば床暖房も入れられます
  • 小屋裏収納は「気密の外」扱いで、はしご昇降が基本。固定階段で上がりたい場合はオプション約15〜20万円、もしくはロフトを隣接させて気密を保つ設計になります
  • 3階建てではさらぽか・うるケアが採用不可。壁配置の制限も増え、坪単価も2階建て比で+3〜5万円/坪が一般的です
  • 平屋は専用商品ではなく既存シリーズで建てるため、総二階・尺モジュール等のルールはそのまま適用。坪単価は2階建て+概ね1〜2万円程度(出典により幅あり)
  • 平屋でロフトを作る場合は、屋根勾配を活かした勾配天井に隣接させる形が前提。勾配天井は「1辺5マス以内」かつ「建物全体の2/3まで」の両方を満たす必要があり(建物幅が8マス以上なら最大5マス、それ未満なら2/3が上限)、ロフトを支える耐力壁も一定量必要です。平屋を開放的に見せたい設計とこの面積ルールが競合するため、平屋を検討するなら早めに設計士と面積配分を詰めましょう
  • 吹き抜けや階段の手すりは壁で囲う「腰壁手摺」が標準。透明アクリルの「ファイン手摺」はオプション(90cm区間あたり約11.3万円〜)
  • 窓は規格サイズからの選択制で、ミリ単位のカスタムサイズ指定はできません
  • 室内物干し「ホスクリーン」は標準で2箇所まで無料(追加は1箇所約3,600円)

5. 窓のルール

窓の無料設置数(部屋の広さで上限)

部屋の広さ無料の設置数
2帖以下0か所(基本有料)
3〜9帖2か所
10〜11帖3か所
12帖以上4か所

設置できない・選べない窓

コーナー窓建物の角は1マス以上の壁が必須のため設置不可。
天窓(トップライト)雨漏りリスク等の理由で対応なし。
横長の開き窓開き窓は全て縦長。横長FIX窓も全商品で採用不可。
非居室の窓廊下・階段・トイレはFIX窓が標準(開閉式はオプション)。
連窓の裏技

同サイズの窓を0.5マス以下の間隔で並べると「1か所」とカウントされる(最大6連まで)。窓数の上限節約に使える。LDKを部屋分けすると上限を増やせる場合もある。

※ 上限超過分はオプション。準防火・防火地域では選べる窓が大きく制限される(横長FIX・3連/4連が不可など)。全窓のハニカムシェードは2024年から有料オプション化。

窓は最も制約が多いカテゴリの一つです。特に枚数制限は誤解されやすいので、正しい区分を押さえましょう。

窓の枚数制限(正しい区分)

無料で設置できる窓の数は部屋の広さで決まります。

部屋の広さ無料の窓
2帖以下0か所(基本有料)
3〜9帖2か所
10〜11帖3か所
12帖以上4か所

上限超過はオプションです。LDKを部屋分けの単位で考えると上限を増やせる場合があります。

設置できない窓・種類の制限

  • コーナー窓は耐震上の理由で設置不可(建物の角には1マス以上の壁が必要)
  • 天窓(トップライト)は雨漏りリスク等の理由で設置不可
  • 開き窓は全て縦長。横長で開く窓・横長FIX窓は全商品で採用不可
  • 非居室(廊下・階段・トイレ・洗面など)はFIX窓が標準。開く窓にするにはオプション
  • 吹き抜け・勾配天井部はFIX窓が基本で、サイズに上限があります
  • 準防火地域・防火地域では窓の選択肢が大幅に制限される(防火地域はYサッシで3連不可、準防火地域はFサッシで4連不可など)

連窓という裏技

同サイズの窓を0.5マス以下の間隔で並べると「連窓」として1か所カウントになります(最大6連まで)。枚数制限の節約に使えます。近年は連窓以外でも窓同士をくっつけられるアップデートが入りました。

ハニカムシェードと網戸

  • ハニカムシェードは全窓に付きますが、現在は全商品で有料オプション。色は選べず断熱タイプはクリーム色固定。完全に閉めると結露・カビの原因になるのでスキマを空ける運用が必要
  • ハニカムの標準は紐式の手動。電動化は1箇所約1万円のオプションで、建築時の配線が必要なため後付けはできません。電動は故障時に本体交換になることがあります
  • 網戸は標準では付かずオプション(全窓一括で施工面積×約3,000円、個別1箇所約1万円)。形式は窓タイプで決まり、掃き出し窓はスライド式、その他は横引きロール式です

ここまで読むと「窓は制約だらけ」と感じるかもしれません。ただ、一条の窓はトリプル樹脂サッシが標準で、枚数を絞っても断熱・結露の面では有利に働きます。「制約のある仕組みの中で最適化する」という一条の考え方が肌に合いそうなら、紹介制度を押さえたうえで本格検討に進む価値があります。


6. 床暖房のルール

全館床暖房のルール

エリア最小単位3帖1〜2帖の個別制御は不可
最大エリア数操作盤1台で4/2台で最大8ヘッダーボックス1台あたり4エリア
立ち上がり時間がかかるエアコンのような即効性はなく全館運転が基本
冬の室内湿度30〜35%程度乾燥期は20%台まで。加湿(うるケア・加湿器)の併用が検討される
毎年のメンテナンス

配管内の循環液(水道水またはピンクの不凍液)はシーズン前に施主が補充。約10年で全交換が必要。補充を怠ると暖まりが悪化し電気代が上がる。

※ 一部エリアだけ停止すると隣接エリアも冷えやすいため、部分運転には不向き。

一条の代名詞である全館床暖房にもルールと運用上の注意があります。

エリア分けと配管

  • エリア分けの最小単位は3帖。操作盤(ヘッダーボックス)1台あたり4エリアで、建物が大きい場合は操作盤2台で最大8エリアまで分割できます。1〜2帖の個別制御はできません
  • ヘッダーボックスは1マス幅の壁に設置します
  • 立ち上がりに時間がかかり、部分運転には不向き。一部エリアだけ停止すると隣接エリアも冷えやすいため、全館運転が基本です

冬の乾燥と加湿

全館床暖房を使う冬季は、室内湿度が30〜35%程度になりやすく、乾燥が酷い時期は20%台まで下がることもあります(地域・家の広さ・加湿の有無で変動)。加湿器、または後述のうるケアの併用を前提に考えておきましょう。

循環液のメンテナンス(一条特有)

床暖房の配管内を循環する液は、2016年後期以降は多くの地域で「水道水」に切り替わりました(それ以前・寒冷地はピンク色の不凍液)。暖房シーズン前に施主自身が補充する作業が毎年必要で、補充量は28坪平屋で約800ml/年程度。さらにマニュアル上は約10年で全交換が必要で、業者対応で30〜40坪あたり約4〜5万円が目安です。配管自体は50年以上の耐久評価で交換不要とされています。


7. エアコン・蓄電池のルール

RAYエアコンのルール

床暖房と室外機を共有する一体型

床暖房(床冷房・さらぽか含む)とRAYの冷房は同時に使えない。室外機を別にしたい場合はRAYを取りやめて市販エアコンを採用する。

再熱除湿機能がない

現行RAYは弱冷房除湿方式のため、梅雨など気温が低い日は除湿しにくい(旧機種RAY4037は再熱除湿対応だった)。

蓄電池のルール

設置面東面・北面のみ南・西面は直射日光の高温で劣化リスクがあり不可。設置高は地上約1.2m
容量1台7.04kWh(実効6.2)2台で14.08kWh。容量は固定
後付け・2台目引き渡しから3年以内増設時は壁付け不可で架台または地面直置きになる

※ さらぽかの床冷房は「涼しい」より「暑くない」に近く、猛暑日はエアコン併用が前提。さらぽかとうるケアは同時採用不可(ロスガードに追加できる機能は1つだけ)。

給湯はオール電化・エコキュート前提

一条の標準仕様はオール電化で、給湯はエコキュートです。床暖房・全館空調と組み合わせる電気主体の設計と相性が良い一方、ガスコンロやガス給湯を使いたい場合はガス配管の引き込み工事が別途必要(概ね20〜30万円程度)になり、オール電化前提の標準から外れます。タンク容量は370Lが標準(無償)、460Lは約35,200円のオプションです。

エコキュートの貯湯タンクは屋外設置で、設置面に約1m×1mのコンクリート基礎が要り、メンテ・搬入のため家まわりに幅1m以上の通路を確保する必要があります。狭小地・旗竿地では基礎と通路1mが取れず配置に難儀することがあるため、容量だけでなく「どこに置くか」を間取りと同時に決めておきましょう。

換気はロスガード90が全棟標準

熱交換換気「ロスガード90」は全棟標準装備で、24時間連続運転します。本体は1マス(約91cm四方)を占有し、外気と接続するため外壁に面した場所に設置します。給気フィルター交換のためのアクセス空間も必要なので、本体スペースを間取りで確保しておく必要があります。

24時間運転の電気代は消費電力約68Wで、契約プランや風量設定により月約1,000〜1,300円が目安です(より低い実測報告もあります)。全棟標準で動き続けるためゼロにできない固定費ですが、その分、熱交換による省エネの恩恵があります。なお給気フィルターは引き渡し後10年分が無料配布されます。

RAYエアコンの制約

  • 標準のRAYエアコンは床暖房と室外機を共有する一体型です。そのため床暖房(床冷房・さらぽか含む)とRAYの冷房は同時に使えません
  • 現行のRAYエアコンには再熱除湿機能がなく、弱冷房除湿方式のため梅雨など気温が低い日は除湿しにくいです。除湿を重視するなら市販エアコンの併用も選択肢になります。ただしRAYを取りやめて市販エアコンにしても減額幅は小さいため、費用面のメリットは大きくありません

さらぽか・うるケアの制約

  • 全館加湿「うるケア」と全館空調「さらぽか」は同時採用不可。ロスガード90に追加できる機能が1つだけのためです
  • さらぽかは各部屋に天井サーキュレーターが原則1台必須で、24時間連続運転します。サーキュレーターは寿命約8年・交換費約3万円/台が部屋数分かかります
  • さらぽかの床冷房は設定温度に下限があり(推奨は25℃前後)、低く冷やすと床面で結露します。多湿時は結露防止運転に切り替わって効きにくく、猛暑日はエアコン併用が前提です
  • うるケアは水道直結式の自動給水で専用配管が前提。電気代は月約300円です。加湿フィルターの寿命は約1年ですが、契約時に10年分が無償付帯するため当面は実質無償。数年ごとに専門業者点検(1万円前後)が推奨され、水質によっては追加メンテが必要で、井戸水での使用は基本的に推奨されません。なお「床面積25坪以上で採用可」という制限はうるケアではなくさらぽかの採用条件です

蓄電池の制約

  • 蓄電池とパワーコンディショナーは建物の東面か北面にしか設置できません(南面・西面は直射日光による高温で劣化するため)
  • 後付け・2台目増設は引き渡しから3年以内。増設時は壁付け不可で架台または地面直置きになります。容量は1台7.04kWh(実効6.2kWh)、2台で14.08kWh
  • 検討中なら建築時に設置面のスペースを確保しておくのがおすすめです

太陽光

一条の太陽光は屋根材と一体の自社規格パネルで、搭載容量は屋根の形状・面積でほぼ決まります。他社のようにパネルを自由に選べず、他社製への交換もできません。一方で価格が他社より大幅に安く、大容量を載せやすいのが強みです。なお搭載容量が大きくてもパワコンが最大9.9kWに制御されます(10kW未満の住宅用FIT区分に収める設計)。

また、2025年10月の申請分からFIT売電は二段階方式(住宅用は最初の4年が約24円/kWh、その後が約8.3円/kWh)に変わりました。「売って儲ける」より「効率よく自家消費する」ことが前提の設計になっており、費用対効果のスイートスポットは10kW前後とされています。

設備の維持費・ランニングコスト(目安)

ロスガード(24時間換気)月 約1,000〜1,300円消費電力約68W。契約プラン・風量設定で変動。給気フィルター10年分は無料配布
うるケア(全館加湿)月 約300円消費電力1時間あたり約16W。加湿フィルター10年分が無償付帯
床暖房の循環液毎年補充+約10年で全交換 4〜5万円シーズン前に施主が補充。全交換は業者対応で30〜40坪あたり約4〜5万円が目安
さらぽか 天井サーキュレーター寿命約8年・交換約3万円/台1部屋1台が24時間運転。部屋数分の維持費がかかる。デシカント換気は寿命約10年

※ 床暖房の循環液の補充を怠ると暖まりが悪化し電気代が上がる。配管自体(架橋ポリエチレン管)は50年以上の耐久評価で交換不要。金額は地域・坪数・契約プランで変動する目安。


8. 電気のルール

コンセント・照明のルール

コンセント標準数1階2階で約30個追加は1つ約3,100〜3,410円(口数に関わらず同額・時期で変動)。標準は3口、アース付きは2口
窓の下設置不可(軸組)軸組(グランセゾン系)は窓枠下に配線を通せず不可。2x6は加工で設置可だが断熱材を削るため避けられることも
LED照明3,300円/坪照明器具は標準外で別途必要。一条オリジナルはパッケージ価格、提携メーカーは定価約50%

※ 照明の施主支給は工事遅延リスクのため非推奨。配線は天井から下ろすため、窓まわりに付けるなら左右が基本。

電気まわり、特にコンセントは後悔しやすいポイントです。

コンセントの制約

  • 標準数は1階2階合わせて約30個。追加は1つ約3,100〜3,410円(口数に関わらず同額、時期で変動)。標準は3口、アース付きは2口です
  • 窓下コンセントは工法で可否が分かれます。軸組工法(グランセゾン/セゾン系)は構造上、窓枠下に配線を通せないため設置不可。2x6工法(i-smart/i-cube/ナチュリア)は窓下にも設置可能ですが、断熱材を余計に削るデメリットがあり設計士が避けることもあります
  • 配線は天井から下ろすため、窓に付けるなら左右が基本です

照明

  • 照明器具は標準仕様に含まれず別途必要です
  • LED照明キャンペーンは3,300円/坪で一条オリジナル照明。提携メーカー(パナソニック・オーデリック等)は定価の約50%。施主支給は工事遅延リスクで非推奨です

9. 内装のルール

内装の色は「1色縛り」が基本

建具(ドア・収納扉)は1棟まるごと1色

部屋ごと・フロアごとの色変更は不可。1部屋につき標準は1扉まで(ガラス入り戸も標準1箇所、2扉目以降はオプション)。

フローリングは同一階で1色

同じ階の中で部屋ごとに色を変えることはできない。1階と2階で色を変える場合はオプション3万円(3階建て全階異色は6万円)。アイスマイル・ハグミーは家全体で1色。

巾木は白1色

巾木の色は白で固定される。フローリングや建具の色に合わせた変更はできない。

クロスの貼り分けは入隅単位

壁の途中で色を切り替えることはできず、部屋ごと、または入隅(壁の角が内側に入っている部分)でのみ貼り分け可能。クロスは準不燃素材が中心。

※ 提携外の不燃クロスを採用する場合は稟議が必要で、通常2年保証がなくなる。水回りは石目調を選べる(2026年1月から石目調が全室採用可能に緩和)。

色に関するルールは取り返しがつかないので慎重に選びましょう。

  • 建具(ドア・収納の扉)は1棟まるごと1色。部屋ごと・フロアごとの変更はできません
  • フローリングは同一階で1色のみ。1階と2階で色を変える場合はオプション3万円(3階建て全階異色は6万円)。アイスマイル・ハグミーは家全体で1色です
  • 石目調フローリングは2026年1月に新色「セルベジャンテ」(オイスターグレー・セピアブラック)が追加され、3,300円/坪(キャンペーン価格)で全室採用可能になりました
  • ハイドア(天井までのドア)は従来グランセゾン限定でしたが、2026年1月からグランスマートでも採用可能に(キャンペーンで無料)。垂れ壁がなくなり空間が縦に広く見えます
  • クロスは準不燃素材中心。提携外の不燃クロスは稟議申請が必要で、採用すると通常2年保証がなくなります
  • 1部屋につき扉は1枚まで標準(2枚目から有料)。ガラス入り戸も標準1箇所まで
  • クロスの貼り分けは壁の途中ではできず、部屋ごとか「入り隅」(壁の角)単位でのみ可能です

10. 外壁・外観のルール

ハイドロテクトタイル 7色(2025年9月にミストグレー・モルトベージュ追加)

ホワイト
ブラック
ブラウン
オレンジ
ピンク
ミストグレー
モルトベージュ
最大2色・縦方向のみ

選べるのは最大2色(2色で全28通り)。色分けは凹み角(入隅)の縦ラインで行い、1階と2階で横に分けたり互い違いに貼ることはできない。標準タイルはホワイト1色。

サッシ外側の色(標準3色+ダークブラウン)

ホワイト
ブラック
アーバングレー
ダークブラウン

※ サッシ外側はホワイト・ブラック・アーバングレーが標準、ダークブラウンが2026年に追加(キャンペーン価格約55,000円)。内側は従来ホワイトのみだったが2026年に内側ダークブラウンも選べるようになった。色見本は近似色。

ハイドロテクトタイル

  • 7色(ホワイト・ブラック・ブラウン・オレンジ・ピンク・ミストグレー・モルトベージュ)から最大2色まで選択可能(2025年9月にミストグレー・モルトベージュが追加)
  • 色分けは縦方向のみ。横に分けたり互い違いに貼ることはできず、凹み角(入隅)の縦ラインで切り替えます
  • 標準タイルはホワイト1色。色を選ぶにはハイドロテクトタイルへのアップグレードが必要(i-smart 坪1.3万円・i-cube 坪1.6万円)。グランスマート・グランセゾンはハイドロテクトタイルが標準です
  • タイルは塗り替え不要ですが、目地のシーリングは約30年で打ち替えが必要です。それでも塗り替えを繰り返すサイディングに比べ、長期の外壁維持費は大きく抑えられます

サッシの色とナチュリア

  • サッシ外側はホワイト・ブラック・アーバングレーが標準。2026年にダークブラウンが追加(キャンペーン価格約55,000円)され、室内側もダークブラウンが選べるようになりました
  • 2026年3月発表のナチュリアは塗り壁調サイディング「クレストーン」(アースカラー8色)が外壁で、ハイドロテクトタイルは選べません。クレストーンは将来の再塗装費が発生しうる点に注意。一方、ナチュリアでは2階の張り出し(オーバーハング)が可能になりました

11. 屋根のルール

屋根勾配は1.5寸か3.5寸の2択

1.5寸勾配(約8.5度)太陽光パネル搭載時の選択肢

太陽光を載せるならこちら(積雪地は1.5寸のみ)。緩やかな勾配で屋根面積を確保しパネルを多く載せやすい。

3.5寸勾配(約19.3度)勾配天井を採用するとき固定

リビング等を勾配天井にするならこちら。太陽光と勾配天井は基本どちらか一方で、両取りは難しい。

軒の延長は最大90cm(坪単価5,000円)

2x6工法(i-smart/グランスマート)は2階のみ延長可で1階は不可。在来工法(グランセゾン)は1階+2階とも90cm延長できる。i-smartは1階の軒がほぼ0cmで直射日光が入りやすい。

※ 軒(屋根)がバルコニーを覆うと「屋根あり」扱いになり、施工面積の坪単価が1/2から1/1(全額)に上がる。

  • 屋根勾配は1.5寸か3.5寸の2択。1.5寸(約8.5度)は太陽光パネル搭載時、3.5寸(約19.3度)は勾配天井採用時に固定されます。太陽光と勾配天井は基本どちらか一方です
  • 軒の延長は最大90cm(坪5,000円)。2x6工法は2階のみ延長可で1階は不可、在来工法(グランセゾン)は1階+2階とも延長可能です
  • i-smartは1階の軒がほぼ0cm。直射日光が室内に入りやすいので対策が必要です
  • ガルバリウム鋼板は2x6工法モデルのみ対応で色はアイボリー1色。在来工法のグランセゾンは非対応です
  • 軒で覆われたバルコニーは「屋根あり」扱いで施工面積の坪単価が1/2から全額に上がり、費用が倍増します

12. 玄関・階段・収納のルール

玄関ドアは3シリーズのみ

シリーズドア厚断熱(U値)特徴
プロノーバ厚60mmU値 1.2〜1.755種類のラインナップ
ファノーバ厚40mmU値 2.33〜4.0710種類で選択肢が多い
ダンジュ厚90mmU値 0.46業界最高峰・断熱等級7対応の最高性能

階段はオープンステアかボックスステアの2択

オープンステア

ストレートのみ(L字・コの字は不可)。最小3マス(1.5畳)の直線スペースが必要。視線が抜けて開放感が出る。接する壁には小さい窓しか設置できない。

ボックスステア

L字・コの字に折り返しが可能で間取りの自由度が高い。省スペースに納めやすい。

※ ダンジュは三協アルミ製で、U値0.46は断熱等級7に対応する最高性能。U値は小さいほど断熱性能が高い。

玄関

  • 玄関ドアはプロノーバ(厚60mm・U値1.2〜1.75)、ファノーバ(厚40mm・U値2.33〜4.07)、ダンジュ(厚90mm・U値0.46で断熱等級7対応の最高性能)の3シリーズです
  • 玄関ドアは外開きの開き戸が基本で、多くの施主が開き戸を採用します。引き戸はオプション(2025年時点で約4万円〜)ですが、地域や商品により採用可否が分かれるため担当者への確認が前提です
  • 2026年1月の断熱等級6全棟標準化に合わせ、断熱玄関土間が標準装備になりました(従来は北海道以外でオプション扱い)
  • 玄関の電子錠「e-エントリー」はハンドル一体型(約7万円)・別体型(約6万円)から選ぶオプションです。配線不要の電池式のため、引き渡し後に追加したい場合は一条ではなく製造元の三協アルミから施主が直接手配して後付けできます(鍵の登録抹消なども三協アルミへの問い合わせ)。本体側・キー側ともコイン型リチウム電池(CR2032)を使い、使用頻度にもよりますが1〜2年で電池交換が必要です。解錠後約20秒で自動施錠し約2.5m以内のキーに反応するため、鍵を玄関近くに置いたまま外に出ると締め出される点に注意してください

階段

  • 階段はオープンステアかボックスステアの2択。オープンステアはストレートのみ(L字・コの字不可)で、最小3マス(1.5畳)の直線スペースが必要です。ボックス階段はL字・コの字に折り返せて自由度が高いです
  • オープンステアが接する壁には、耐震上の理由で小さい窓しか設置できません

収納

  • システムクローゼットは施工面積6坪(24マス)につき1個が標準。奥行きは45/60/90cmから選択。押入は個数制限なしです
  • 耐力壁には埋込収納やニッチを設置できません

13. 施主支給・稟議・その他のルール

施主支給・稟議・太陽光のルール

施主支給は原則不可

構造・安全性に関わる施工は施主支給できない。純粋な施主支給品は保証対象外。標準外を採用する場合は「設定外品(稟議対象)」扱いになる。

稟議(社内審査)が必要

ルールの例外を認めてもらうには稟議が必要で、審査に概ね2〜4週間。物理的・構造的に不可能でなければ承認される場合もあるが、保証や工期に影響する。

キッチンなど社外品は差額・割高

キッチン・洗面台はリクシル等の一部メーカーへ変更可だが施主支給は不可。浴室はメーカー変更不可(床暖房との関係で一条オリジナルのみ)。

太陽光は屋根一体型

屋根材と一体の自社規格パネル。容量は屋根形状でほぼ決まり、パネルを自由に選べず他社製への交換も不可。ただし価格は他社より大幅に安く大容量を載せやすい。

※ 一条ルールは公式に公開されておらず随時変更される。最新の内容は営業・設計士への確認が前提。

施主支給は原則不可

施主支給は一条が原則として受け付けません。保証の対象外になるためです。標準外の物を採用する場合は「設定外品(稟議対象)」扱いになり、稟議という社内審査(概ね2〜4週間)を通せば例外が認められることもありますが、保証や工期に影響します。

水回りは一条オリジナルが基本で、浴室はメーカー変更不可です(床暖房との関係)。キッチン・洗面台はリクシル・パナソニック・クリナップ等の一部メーカーへ変更可ですが、施主支給はできません。キッチンを社外品にする場合は差額がかかります。

浴室のサイズと自動洗浄

浴室サイズは0.75坪・1.0坪・1.25坪から選びます。0.75坪が基準で、1.0坪・1.25坪はそれぞれ約115,000円の変更料金がかかります(1.25坪は浴槽の大きさは1.0坪と同じで洗い場が広くなります)。0.75坪はラウンド浴槽のみ選択可という制限があります。浴室サイズは間取りに直結するため、選べる坪数を把握しておきましょう。

グレイスバスの浴槽自動洗浄(自動排水→洗浄→すすぎ→お湯はりを自動化)は標準ではなく、約143,000円の有料オプションです。掃除の手間を減らせる機能ですが、付けるかどうかは費用と合わせて判断します。

カーテンは取り扱いがない

一条はカーテン・カーテンレールを取り扱っておらず、標準で付きません。窓装飾はハニカムシェードが基本です。カーテンを使いたい場合は施主が外部で手配します。後付けレールは下地が必要なので、付けたい窓は設計段階で下地補強を依頼しておきましょう。

価格改定と意外な注意点

  • 坪単価は毎年約1.5〜2万円/坪のペースで値上げが継続中。2026年の坪単価目安は約80〜107万円です。標準だった設備がオプションへ移る形の実質値上げもあります
  • 床暖房パネルのアルミが階を跨ぐWi-Fi電波を遮断するため、メッシュWi-Fiや有線・中継器が前提になります
  • テレビアンテナ・宅配ボックス・表札・ポスト・インターホンは標準で付かず、オプションか施主手配です。テレビアンテナは一条経由だと約12万円、自分で専門業者に頼むと約7万円前後で差が大きいです
  • 屋外の立水栓は標準1個。2個目以降と不凍立水栓(約22,000円)はオプションです

14. 保証・アフターのルール

保証のタイムライン(構造30年・防水は初期15年)

1引き渡し

構造耐力上主要な部分は最長30年保証、雨水侵入を防ぐ防水部分の初期保証は15年からスタート。

防蟻は1階構造材へACQ系薬剤を工場で加圧注入する独自工法で、期待耐久は75年以上(保証ではなく耐久目安)。

210年点検

シロアリ予防工事が無料で実施される(他社では有償が一般的)。給気フィルター10年分も無料配布。

基礎の打ち継ぎ部へ薬剤を再塗布するなど、点検と一体でアフター対応が行われる。

315年(防水の初期保証が終了)

30年まで延ばすには、一条が必要と判断した有償メンテ工事(外壁シーリング打ち替え等)の実施が条件。

有償メンテ費用は建物の大きさ・仕様により変動し、一般に100〜200万円程度が必要とされる。受けないと延長保証が切れる。

420年点検

シロアリ予防工事が再び無料で実施される。10年・15年・20年の定期点検を受けることが延長の前提。

タイル外壁採用なら外壁塗替えが基本不要なため、将来の維持費を抑えやすい。

5構造30年

定期点検と有償メンテ受診を続けることで、構造保証を最長30年まで延長できる。

24時間対応の住まいのサポートアプリ「i-サポ」でメンテ依頼・消耗品購入・日常点検ができる。

※ 防蟻の加圧注入は表面塗布中心の一般的な防蟻処理(5年程度で再処理)と違い木材内部まで薬剤が浸透するため、床下に薬剤を撒く5年ごとのバリア工法が不要。金額は仕様・規模で変動する目安。

長く住む前提なら、保証の仕組みと延長条件も契約前に把握しておきたいポイントです。「30年保証」という言葉だけで判断すると、後から想定外の費用に驚くことになります。

保証は構造30年・防水は初期15年

構造耐力上主要な部分は最長30年保証ですが、雨水の侵入を防ぐ防水部分の初期保証は15年です。30年まで延長するには、10年・15年・20年の定期点検を受けたうえで、一条が必要と判断した有償メンテナンス工事(15年目の外壁シーリング打ち替えなど)を実施することが条件になります。この有償メンテの費用は建物の大きさや仕様で変動しますが、一般に100〜200万円程度が必要とされます。点検・メンテを受けないと延長保証が切れる仕組みです。

ハイドロテクトタイル外壁を採用していれば外壁の塗り替えは基本不要なため、サイディングのように塗装を繰り返す場合に比べて将来費用を抑えやすい点は一条の特徴です。

防蟻は加圧注入・シロアリ予防は10年/20年が無料

一条は床下と1階構造材のほぼ全て・1階断熱材・バルコニー・破風板に、ACQ系の防腐防蟻薬剤を工場で「加圧注入」します。建築基準法が求める処理範囲(地面から高さ1mまで)を大きく超え、表面塗布が中心の一般的な防蟻処理(5年程度で再処理)と違い木材内部まで薬剤を浸透させるため、期待耐久は75年以上とされます(これは保証ではなく耐久の目安です)。会社としてのシロアリ保証は初期10年で、節目の点検・メンテで延長していく運用です。

このほか、他社では有償が一般的なシロアリ予防工事を、一条は10年目・20年目に無料で実施します。前述の換気フィルターも引き渡し後10年分が無料配布され、これらは延長保証維持のための定期点検と一体で運用されます。


まとめ:制約を「飲み込めるか」で決まる

一条ルールを2026年最新版で全95個に整理しました。改めて全体を見渡すと、一条は「自由に何でもできる会社」ではなく、「決まった仕組みの中で高い性能と品質を担保する会社」だと分かります。

  • 商品を選ぶと工法・断熱・使える設備がまとめて決まる
  • 価格は施工面積方式で、値引きはなく割引3種で調整する
  • 着手承諾の前に仕様を固めきる必要がある
  • 構造・窓・電気は2x6工法で特に制約が厳格

これらの制約は、裏を返せば「誰が建てても一定の性能と品質になる」という一条の強みの裏側でもあります。制約の中身を契約前に知っておけば、打ち合わせで慌てることも、後から「こんなはずじゃなかった」と後悔することも大幅に減らせます。実際にどんな後悔が起きやすいかは一条工務店で後悔したことにまとめています。

ここまで読んで「この仕組みなら受け入れられる」と感じられたなら、一条はかなり相性の良い選択肢です。次のステップとして、オプションが無料になる紹介制度を確認したうえで、打ち合わせ前の準備を進めると、限られた打ち合わせ回数を最大限に活かせます。

なお、性能面では2026年1月から枠組壁工法商品(グランスマート・i-smart・i-cubeⅡ・ハグミー等)で断熱等級6が全棟標準化され、上位オプション「断熱王」で断熱等級7にも対応します。他社比較の際は「標準で等級6」を前提にできる点を押さえておきましょう。

なお、一条ルールは公式な名称ではなく施主の間の俗称です。2026年も断熱等級6の標準化、ハイドア解禁、新商品ナチュリアの登場など、仕様は半年単位で変わっています。最終的な可否や数値は必ず最新の営業担当・設計士に確認してください。

この記事が参考になったら、他の施主さんが経験した一条ルールもぜひコメントで教えてください。


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よくある質問

一条ルールとは何ですか?
一条工務店で家を建てる際に「それはできません」と言われる設計上の制約の通称です。公式に公開された一覧はなく、聞かないと教えてもらえないことも多いです。商品・工法・価格、構造、窓、床暖房、電気、内装などさまざまな分野にわたります。
一条工務店では間取りを自由に設計できますか?
完全には自由ではありません。商品グレードを選ぶと工法と断熱性能が自動的に決まり、2x6工法では総二階建てが原則、壁の調整は455mm単位の尺モジュール、耐力壁の移動不可など構造の制約が厳格です。在来軸組のグランセゾン系は比較的自由度が高くなります。
一条工務店は値引きできますか?
値引き交渉には一切応じません。「同じ家は誰が買っても同じ価格」を掲げているためです。その代わり、知人紹介(最大35万円相当のオプション無料)、親族割引(本体価格の1.5%)、法人割引(本体価格の2.0%)の3種類の割引があり、併用はできず割引率が一番高いものだけが適用されます。
一条工務店は着手承諾の後に仕様変更できますか?
原則変更不可ですが、正確には高額な追加費用を払えば変更自体は可能です。間取り変更は構造計算のやり直しや建築確認申請の取り直しなどで多額の費用が発生します。後から迷いやすい人ほど、着手承諾の前に仕様を固めきることが重要です。
一条工務店でコーナー窓は付けられますか?
2x6工法では付けられません。構造上、建物の角には1マス以上の壁が必須のため、角に窓を回すコーナー窓は設置不可です。耐力壁線上の開口は1か所あたり幅4m以下、同一壁線上の開口合計は壁線長さの3/4以下というルールもあります。具体的な可否は構造計算によるため設計士の確認が前提です。
一条工務店で吹き抜けはどのくらい作れますか?
吹き抜けは床面積の1/3まで(階段も含む)が目安です。出典により1階施工面積の1/2以下とする情報もあります。なお吹き抜けや軒で覆われていないバルコニーは坪単価の半額でカウントされ、面積調整に使えます。吹き抜けや勾配天井部の窓はFIX窓が基本で、サイズに上限があります。
一条工務店のタレ壁は撤去できますか?
構造上必須のSタレ壁は撤去できません。1階と2階の区画がずれるとタレ壁が発生します。ただし現在の構造計算方式ではSタレ壁は出にくくなっており、2倍耐震オプション(約3,000円/坪)でさらに緩和できます。下がり寸法は構造計算により変動し、施主の実例では約17〜27cmと幅があります。

ろれさん

ろれさん

一条工務店グランスマートで埼玉県に21坪の平屋を建てた施主。家づくりの経験をYouTube・ブログ・Webツールで発信中。

一条工務店の紹介をろれさんに依頼する 最大35万円相当のオプションが無料 → 一条工務店の紹介制度を徹底解説 【2026年最新】一条工務店の紹介制度を徹底解説