一条工務店で家を建てる人がよく口にする不満の1つが「インテリアコーディネーターがいない」ことです。

床や壁紙は打ち合わせで決まっても、家具・照明・カーテンまで含めて部屋全体をどうまとめるかは、施主が自分で考えるしかありません。

ところが埼玉の一部の店舗では、この弱点を補う新しいサービスが始まっています。インテリアのトータルコーディネートを手がける株式会社ジアスが、一条の家を3Dパースで再現して、インテリアを提案してくれるというものです。

一条工務店とジアスの3Dインテリアトータルコーディネートのパンフレット見開き。グレーのソファ、丸いラグ、ダイニングテーブル、対面キッチンが並ぶLDKの3Dパースと「プロが手がけるインテリアのトータルコーディネート」というキャッチコピー

30秒でわかるこの記事の結論

論点結論
これまで一条には専属のインテリアコーディネーターが付かないと言われてきた
新しい動き株式会社ジアスが3Dパースで家具・照明・カーテン・壁紙・床材まで提案
すごいところ一条のキッチン・シューズボックス・畳など、実際の設備をパースに再現している
使える場所埼玉の一部店舗で案内。対応エリアは未公表で、試験的な取り組みとみられる
どうすればいい気になる人は担当営業に「ジアスのインテリア提案は使えますか」と聞く
一条工務店のインテリア提案の変化を示した図。これまでは専属のインテリアコーディネーターが付かず、家具・照明・カーテンは施主が自分で探して合わせていた。埼玉の一部店舗ではジアスが3Dパースで家具から床材までトータルコーディネートし、一条の設備をパースに再現して完成イメージを事前に確認できる

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筆者(ろれさん)は埼玉県で一条工務店の家を建築中で、まだ入居していません。この記事は、担当営業から聞いた話と、受け取ったパンフレットの内容をもとにまとめたものです。サービスを実際に利用した体験談ではありません。

パースが「一条の家」をそのまま再現している

このサービスで一番驚いたのは、3Dパースに描かれている設備が一条工務店のものだということです。

インテリアの提案と聞くと、どこかのおしゃれなモデルルームの写真を見せられるイメージがありますよね。でもそれだと、実際に自分の家に置いたときの姿は想像しにくいものです。

パンフレットのパースを1枚ずつ見ていくと、キッチン、カップボード、ダイニングテーブルの置き方まで、一条の家の打ち合わせで見慣れたものが並んでいます。一条のデザインを理解したうえで作られた提案だとわかります。

玄関のシューズボックスも一条仕様

パンフレットに掲載された玄関の3Dパース。木目のトールタイプのシューズボックスに吊戸棚と黒い天板のニッチが付き、ニッチに花瓶と絵が飾られている。土間はグレーのタイル

玄関のパースには、一条工務店のシューズボックスを再現したものが描かれています。上の吊戸棚と中段のニッチという組み合わせは、筆者が見る限り一条の展示場で見かける形そのものです。

ニッチに花瓶と絵を飾るだけで、玄関の印象はかなり変わります。打ち合わせで選んだシューズボックスに、何をどう飾るかまでイメージできるのはうれしいところです。

和室の畳まで一条のもの

パンフレットに掲載された和室の3Dパース。縁なしの正方形の畳、木目の天井、グレーとストライプの2重のローマンシェード、座椅子2脚と黒い座卓が置かれている

和室のパースも同じで、畳は一条工務店のものが描かれています。そのうえで、窓にはローマンシェードを2重に掛け、座椅子と座卓を置いた提案になっています。

和室は家具が少ないぶん、カーテンや照明の選び方で雰囲気が大きく変わる部屋です。畳の色まで合わせたパースで確認できれば、ちぐはぐな組み合わせを避けやすくなります。

キッチンとダイニングのまとめ方

パンフレットに掲載されたダイニングキッチンの3Dパース。黒い天板のキッチンに木目の引き出し収納、キッチンにつなげたダイニングテーブルと黒い椅子、壁面のオープン棚が描かれている

キッチンまわりのパースでは、ダイニングテーブルや椅子、壁面の棚に置く小物まで提案されています。キッチンの色と家具の色をどう合わせるかは、打ち合わせ中に一番悩みやすいところではないでしょうか。

パンフレットに掲載された子ども部屋と寝室の3Dパース。子ども部屋はシングルベッドと白い学習机、柄入りのローマンシェード。寝室は木枠のダブルベッドにネイビーの寝具、ドレープカーテン

LDKだけでなく、子ども部屋や寝室のパースも載っています。家全体を同じ考え方でコーディネートしてもらえるのが、トータルコーディネートと呼ばれる理由です。

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ジアスの3Dインテリア提案とは

パンフレットの冒頭には、サービスの中身がこう書かれています。

空間づくりのプロフェッショナルが、家具・照明・カーテンから壁紙・床材にいたるまで、トータルでコーディネート。3Dパースでリアルに再現された空間を事前に確認できるから、「完成後にイメージが違った…」という心配もありません。

(出典: 一条工務店・株式会社ジアス「3Dインテリアトータルコーディネート」パンフレット)

3Dインテリアトータルコーディネートのパンフレット裏表紙。一条工務店の「家は、性能。」のロゴと、株式会社ジアスのロゴ、JIASのURLとQRコードが並んでいる

パンフレットの裏表紙には、一条工務店のロゴと株式会社ジアスのロゴが並んで印刷されています。営業担当の話では、ジアスが一条工務店と独自に提携して、このインテリア提案を行っているそうです。

株式会社ジアスはどんな会社か

ジアスは、オーダーカーテンとインテリアのトータルコーディネートを手がける会社です。公式サイトの会社概要をまとめると、次のとおりです。

項目内容
設立1987年(昭和62年)7月
本社埼玉県さいたま市北区
資本金9,500万円
従業員数186名(2026年6月時点)
事業内容オーダーカーテン・インテリア・トータルコーディネート
専門アドバイザー約100名(うち資格保有者 約85名)

資格保有者には、インテリアコーディネーター、1級・2級建築士、照明コンサルタント、窓装飾プランナーなどが含まれています。公式サイトには「提携するハウスメーカーに常駐し、インテリアコーディネーターとして業務を行うスタッフもおります」という記載もあります。

本社が埼玉のさいたま市にあることを考えると、埼玉の店舗から案内が始まっているのも自然な流れですね。

ジアスの公式サイトには、主な販売先として一条工務店(一条工務店群馬を含む)が載っています。ただし、これは会社どうしの取引のことで、施主向けの割引があるという意味ではありません。我が家が一条工務店に確認したときも、提携割引の対象はジアスではありませんでした。

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床とキッチンの色を45パターンで見比べられる

3Dインテリアトータルコーディネートとは別に、「インテリアカラーシミュレーション」というパンフレットもあります。

インテリアカラーシミュレーションのパンフレット表紙。一条工務店のロゴと「interior color simulation」の文字、GRACE Series・Lachic Series・smart Seriesのシリーズ名、LDKの3Dパース

表紙に並ぶ「GRACE」「Lachic」「smart」は、一条工務店の住宅設備のシリーズ名(グレイス・ラシック・スマート)と同じ名前です。シリーズごとに同じ部屋のパースを使い、床の色とキッチンの色だけを差し替えた見本が並んでいます。

一条のキッチンでいうと、グレイスはグラン・スマート、スマートはアイ・スマート、ラシックはアイ・キューブなどの標準のキッチンです。自分が建てるグレードのページを見ると参考にしやすいですね。我が家はグラン・スマートなので、GRACEのページがいちばん参考になります。

インテリアカラーシミュレーションの組み合わせをまとめた表。GRACEは床4色×キッチン4色で16パターン、Lachicは床3色×キッチン3色で9パターン、smartは床5色×キッチン4色で20パターン、合計45パターン
シリーズ床の色キッチンの色パターン数
GRACEグレー/ビター/ホワイト/ライトウォールナットダーク/グレージュ/サンド/ホワイト16
Lachicグレー/ビター/ホワイトウォールナットダーク/グレー/ホワイト9
smartウォールナット4色+レッドチェリープレミアム・レッド/ホワイト/ブラック/ブラウン20
インテリアカラーシミュレーションのGRACEシリーズのページ。床をグレーウォールナットにした同じLDKのパースが4枚並び、キッチンの色がダーク・グレージュ・サンド・ホワイトで変わっている

床とキッチンの色は、小さなサンプル板を並べて決めることが多いですよね。でも面積が大きくなると印象が変わるので、サンプルだけで決めるのは不安が残ります。

同じ部屋で色だけを入れ替えたパースが並んでいると、床もキッチンも濃い色にしたときと、片方だけ明るくしたときの違いがひと目でわかります。色決めで迷っている人には、これだけでもかなり参考になるはずです。

なお、グレイスキッチンは2026年9月に石目調の色が加わり、今は木目調4色・石目調2色の計6色です。冊子に載っているのはそのうち4色なので、残りの色は打ち合わせで確認してください。

対応エリアは?まずは担当営業に聞いてみる

このサービスがどの地域で使えるのか、対応エリアは公表されていません。筆者が見かけたのは埼玉の一部の店舗で、まだ試験的な取り組みだと考えています。

ジアスの公式サイトによると、直営のショールームは関東1都6県のすべてと、新潟・長野・愛知にあります。

ジアスの直営ショールーム15拠点の一覧。埼玉は大宮と川口、東京は渋谷と立川、神奈川は横浜、千葉は稲毛、群馬は高崎と伊勢崎、栃木は宇都宮と小山、茨城は水戸とつくば、新潟、長野は松本、愛知は名古屋
エリアショールーム
埼玉大宮(本社)、川口
東京渋谷、立川
神奈川横浜
千葉千葉(稲毛)
群馬高崎、伊勢崎
栃木宇都宮、小山
茨城水戸、つくば
新潟新潟
長野松本
愛知名古屋

ジアス自体は関東を中心に拠点を持つ会社なので、関東近郊で建てる人なら対象になる可能性はあると思います。ただ、ショールームがあることと、一条工務店向けの3Dインテリア提案に対応していることは別の話です。

気になる人は、担当営業に「ジアスの3Dインテリア提案は使えますか」と聞いてみてください。費用や申し込みのタイミングも公開されていないので、あわせて確認しておくと安心です。

我が家もカーテンや家具はまだこれから決める段階なので、このサービスを使う可能性はあるかもしれないと考えています。

なぜ「インテリアコーディネーター不在」が弱点と言われてきたのか

一条工務店には、専属のインテリアコーディネーターが付きません。内装は設計士や営業と相談しながら決める体制だと、複数の施主ブログや住宅情報サイトで紹介されています(一条工務店の公式発表ではありません)。

一方で、ハウスメーカーによってはインテリアコーディネーターが打ち合わせに加わります。たとえば積水ハウスは、プロジェクトマネージャー・デザイナー・インテリアコーディネーターなどでチームを組み、1邸ごとに担当すると公式サイトで説明しています。床材や壁紙からカーテン1枚まで、内装の提案をインテリアコーディネーターが担う体制です。

家具やカーテンの配置まで考えて間取りを作るのは、こうした体制を持つハウスメーカーが得意としてきた分野です。一条工務店は性能や標準仕様の充実で選ばれることが多い一方、インテリアの部分は施主の頑張りに任されてきました。

だからこそ、社外の会社と組んででもインテリアの提案ができる仕組みが出てきたのは、これから一条で建てる人にとってうれしい動きです。一条の家に合わせたインテリア提案は、これまでほとんど見かけなかったものです。

まとめ

  • 一条工務店には専属のインテリアコーディネーターが付かず、インテリアは施主が自分で考える部分が大きかった
  • 埼玉の一部店舗では、株式会社ジアスが3Dパースで家具・照明・カーテン・壁紙・床材までトータルに提案するサービスが案内されている
  • パースには一条のキッチン、シューズボックス、畳などが再現されていて、一条の家に合わせた提案になっている
  • 床とキッチンの色を同じ部屋で見比べられる「インテリアカラーシミュレーション」(3シリーズ計45パターン)もある
  • 対応エリア・費用は未公表。関東近郊の人は、担当営業に使えるかどうか聞いてみる価値がある

これから一条工務店で家を建てる方は、紹介制度もあわせてチェックしてみてください。

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