ろれさんは、一条工務店との14回の設計打ち合わせ(2025年1月〜2026年3月)で、「一条だとできない」「標準ではこう決まっている」と何度も説明を受けました。 そのなかから、間取りや仕様の計画を変えたり、あきらめたりしたルールを15個選びました。 多くは、図面や見積を前に相談したときに、初めて説明を受けたものです。

打ち合わせの段階ぶつかった数代表的なルール
間取りを描く(1〜6回目)5個窓やドアの横の壁は1マス要る、太陽光一体型の屋根は屋根だけを延ばせない
電気と照明を決める(7〜11回目)5個部屋をつなげると窓の開く面積も1つの部屋で計算する、「とったらリモコン」は1つの空間に3つまで
仕様を詰める(12〜14回目)5個床暖房の配管は工場で決まる、壁専用のクロスは天井に貼れない

この記事では、15個それぞれについて、ろれさんが何をしたかったか、何を言われたか、どうしたかを、ぶつかった順に紹介します。 段階の回数は、そのルールに初めてぶつかった回の目安です。 ここに書いた説明は、ろれさんの打ち合わせの時点のものです。 商品や時期、間取りによって変わることがあるので、自分の家でどうなるかは担当の設計士に確かめてください。 ろれさんの家はまだ建築中なので、書けるのは打ち合わせで決めたことと、その理由までです。 各ルールの画像は、ろれさんが打ち合わせのときに Miro(オンラインのホワイトボード)に貼った図面や画面と、ろれさんの質問や設計士の回答を書いた付箋です。

ろれさんがぶつかった一条ルール15個の一覧

ろれさんが設計打ち合わせでぶつかった一条ルール15個を、間取りを描く段階・電気と照明を決める段階・仕様を詰める段階の3つに分けた一覧図
打ち合わせの段階ぶつかったルールろれさんの家でどうしたか
間取りを描く(1〜6回目)窓やドアの横の壁は1マス要る玄関の幅を広げ、南の窓は寄せずに壁を残した
間取りを描く(1〜6回目)壁でない部分が5マス続く間取りはできない入口の引き戸をアウトセット引き戸にした
間取りを描く(1〜6回目)太陽光一体型の屋根は、屋根だけを延ばせない軒を延ばす分だけダミーパネルを足した
間取りを描く(1〜6回目)FIX窓やミックス窓では、開く面積が足りないことがある4.5畳の2部屋を開き窓の2連に変えた
間取りを描く(1〜6回目)一条の間接照明は、幕板の色と調光に制限がある設定品にし、調光はあきらめた
電気と照明(7〜11回目)部屋をつなげると、窓の開く面積も1つの部屋で計算するガラスの開き戸で区切り、隣の部屋の窓をFIXにした
電気と照明(7〜11回目)「とったらリモコン」は、1つの空間に3つまでダウンライト3回路だけを「とったらリモコン」にした
電気と照明(7〜11回目)天井点検口の場所は、屋根の掛け方でほぼ決まる冷蔵庫の上のままにした
電気と照明(7〜11回目)構造の垂れ壁(図面の「S」)は変えられない垂れ壁に仕込む案をあきらめた
電気と照明(7〜11回目)工場で作るクローゼットは、開き戸にできない折れ戸のままにした
仕様を詰める(12〜14回目)床暖房の配管は工場で決まり、後から立てる壁を床に固定できない床暖房は全面に入れたままにした
仕様を詰める(12〜14回目)壁専用のクロスは天井に貼れない天井を標準の白にした
仕様を詰める(12〜14回目)物干し金物は標準で4本まで6本から4本に減らした
仕様を詰める(12〜14回目)コンセントは柱に合わせて付き、図面の寸法どおりにはならない反対側の壁に付ける形に変えた
仕様を詰める(12〜14回目)火災警報器と給気口の色は、白かベージュだけ全部白にした

15個はどれも、施主のブログや公式情報から集めたルールと合わせて、一条ルール全143個のまとめにも入れています。 まとめを読み込んでいても、打ち合わせで初めて言われるルールが多くありました。

ルールの決まり方で分けると

ルールの決まり方で分けた一覧図。図面やカタログで分かるもの(窓とドアの横の壁は1マス、窓の型番ごとの開く面積と床面積の1/20、間接照明の幕板は真っ白か建具の色、クロスは品番ごとに天井に貼れるかが決まる、物干し金物は本数で数えて4本まで、工場製の収納は扉の形が決まっている)と、屋根・構造・工場の手配で決まるもの(天井点検口の場所、床暖房の配管、コンセントの位置、構造の垂れ壁)に分けている

15個のうち10個は、ルールがどう決まっているかで2つに分けられます。 図面やカタログを見れば分かるものと、屋根や構造、工場の手配で決まるものです。

分け方ルールどこで分かるか
図面やカタログで分かる窓やドアの横の壁図面の、窓とドアの横の壁の幅(1マス要る)
図面やカタログで分かる窓の開く面積窓の型番ごとの開く面積と、部屋の床面積の1/20
図面やカタログで分かる間接照明の幕板一条の設定品の幕板の色(真っ白か建具の色)
図面やカタログで分かる天井のクロスクロスの品番ごとの、天井に貼れるかどうか
図面やカタログで分かる物干し金物見積の物干し金物の本数(4本まで標準)
図面やカタログで分かるクローゼットの扉収納が工場で作るものか、大工さんが作るものか
屋根・構造・工場の手配で決まる天井点検口屋根の掛け方
屋根・構造・工場の手配で決まる床暖房の配管工場に発注した段階の計算
屋根・構造・工場の手配で決まるコンセントの位置壁の中の柱と間柱の位置
屋根・構造・工場の手配で決まる構造の垂れ壁図面の垂れ壁に付いた「S」の表示

打ち合わせ全体の進め方は設計打ち合わせ前にやるべき準備、図面の見方は図面チェックポイントにまとめています。

ろれさんに紹介をお願いする

間取りを描く段階でぶつかったルール(1〜6回目)

最初の数回は、ろれさんが描いた間取りをもとに、部屋の配置・窓・屋根の形を決めていきました。 壁や窓の位置、屋根の形のように、間取りの骨組みに関わる制約にぶつかったのがこの段階です。

窓やドアの横の壁は1マス要る

打ち合わせで使った1階の図面と付箋。窓の間の壁を指して「ここが半マスになると構造壁にならない」「右下の部屋の窓を右に寄せないといけない」と書いた付箋がある

オレンジの枠のピンクの付箋が、窓の間の壁は半マスだと構造の壁にならないことを指しています。

間取りを描き始めたころ、ろれさんは窓の位置を「部屋の中から見てきれいかどうか」で決めていました。 3回目の打ち合わせでは、洋室の窓を壁のど真ん中に付けたいと相談しています。

ところが一条の家では、窓やドアの横の壁が半マスしかないと、その壁は構造の壁として数えられません。 建物を支える壁が足りなくなり、ねじれやぐらつきの原因になるというのが設計士の説明でした。 設計士は「絶対というわけではない」とも話していたので、基本は1マスと考えておくのがよさそうです。

洋室の窓は、片側に寄せると壁が広く残り、デスクや背の高い家具を置きやすくなると聞いて、寄せることにしました。 部屋の中から見た窓の位置より、家具の置きやすさを取った形です。 玄関ドアの横の半マスの壁も、1回目の打ち合わせで玄関の幅を広げて1マスにしています。

同じ説明は、7回目の打ち合わせでも受けました。 ろれさんは、LDKの南の窓をソファから外がまっすぐ見える位置に寄せたかったのですが、寄せると窓と窓の間の壁が半マスになってしまいます。 結局、次の回で、構造の壁になっているので壁を残すと決まりました。

一条ルールのまとめによく載っている「建物の角に1マス以上の壁」は角の話ですが、ろれさんの家では窓と窓の間でも同じことが起きました。 間取りを自分で描く人は、窓とドアの横に1マスの壁が要ることを知っておくと、打ち合わせの話が進めやすくなります。

壁でない部分が5マス続く間取りはできない

打ち合わせのメモ。付箋に「5マス連続で開くのはだめ アウトセットタイプの引き戸」とあり、横に洋室まわりの図面がある

オレンジの枠の付箋が、入口をずらしたいと相談したときに言われた「5マス連続で開くのはだめ」のメモです。

6回目の打ち合わせで、ろれさんは書斎の入口を1マスずらせないか相談しました。

ここで引っかかったのが引き込み戸です。 引き込み戸の戸がおさまる部分は壁が薄く、耐力壁として数えません。 入口をずらすと壁でない部分が5マス続いてしまい、構造上難しいと言われました。 4マスまでなら問題ないそうです。

設計士が出してくれた代わりの案が、戸を壁の外側に付ける「アウトセット引き戸」です。 戸を壁の中に引き込まないので、壁の厚みを保てます。 その代わり、戸が少し奥まって見え、上にレールのボックスが付きます。

書斎の入口をアウトセットにすると、戸が出っ張ってデスクの置き方に響きます。 ろれさんは書斎での作業のしやすさを優先し、テレビ裏にある隣の部屋の入口をアウトセット引き戸にしました。 隣の部屋は、作業部屋にするつもりがあまりなかったからです。 この2部屋の扉は、そのあとの打ち合わせでも、部屋の使い方を見直すたびに変わっています。

引き込み戸を多く使う間取りほど、この制約にぶつかりやすくなります。 引き戸を並べるときは、壁でない部分が何マス続くかを数えてみてください。

太陽光一体型の屋根は、屋根だけを延ばせない

太陽光パネルの割付図。屋根搭載容量13.475kWとダミーパネルオプション3.69㎡の両方に丸が付いている

オレンジの枠の2つが、太陽光の搭載容量と、オプションで足したダミーパネルの面積です。

ろれさんは、夏の強い日差しを遮るために、南の軒を延ばしたいと考えていました。 最初の目安は90cmほどです。

ところが一条の太陽光は、屋根そのものがパネルになっている屋根一体型です。 屋根の上にパネルを載せる形なら屋根を延ばせば済みますが、屋根とパネルが一体なので、延ばした部分には発電しない「ダミーパネル」を足すことになります。 ダミーパネルはオプションで、1㎡あたり約7,000円と聞きました。

軒の長さについては、今の屋根の傾きで1m近く出すと、冬の低い日差しまで遮るおそれがあると説明を受けました。 一条の家は断熱性能が高いので、軒は費用と外観で決めればよいとも聞いています。 ろれさん自身も、軒を延ばす費用のほうが、それで浮く光熱費より大きくなりそうだと感じていました。 そこで4回目の打ち合わせで、南の軒は約50cmにし、足したダミーパネルは約3.69㎡になりました。 軒の出し方は、そのあとの打ち合わせでも少しずつ調整しています。

玄関側では、出っ張った部分の上まで太陽光の屋根を延ばす案もありました。 こちらは約11㎡分で8万円弱、軒先まで含めると10万円近くかかる可能性があると言われ、見た目のためだけの費用なのでやめています。 軒を延ばしたいときは、ダミーパネルの面積と単価から費用を先に見積もっておくと、判断しやすくなります。

FIX窓やミックス窓では、開く面積が足りないことがある

打ち合わせのメモ。付箋に「mixタイプ変更 4.5畳の部屋は窓サイズがダメかもしれない 0.37以上開けないといけない」「これを2個並べる」とあり、横に開き窓JK2430の図(幅743、高さ906、換気0.4)がある

オレンジの枠の付箋が4.5畳の部屋に要る開く面積(0.37㎡)のメモで、右が2つ並べることにした開き窓です。

ろれさんは最初、ある部屋の窓を横長のFIX窓(開かない窓)だけにするつもりでした。 採光と換気の基準を満たさないと自分で気づいてからは、FIX窓と開く窓を組み合わせた「ミックス窓」に変え、4.5畳の部屋も同じ窓にしていました。

部屋の窓には、床面積の1/20以上の「開く面積」が要ります(建築基準法の換気の基準)。 6回目の打ち合わせで確かめてもらうと、4.5畳の部屋に必要なのは約0.37㎡で、ミックス窓の開く部分は約0.29㎡しかありませんでした。

窓を縦に伸ばす、横長の大きな窓にする、引き違い窓に戻す、開き窓を2つ並べる、という案が出ました。 縦に伸ばす案は数字がぎりぎりで、横長の大きな窓は2部屋そろえると壁が減り、耐震の面で弱くなると聞きました。 ろれさんが選んだのは、設計士から提案された、開き窓を2つ横に並べる「2連」です。 開き窓はすき間が少なく性能がよいうえ、高さも横幅の合計もそれまでの窓と変わりません。 2連は窓1か所として数えるので、窓を1つ増やしたときのような大きなオプション費もかからないと説明を受けています。

FIX窓やミックス窓を使いたい部屋は、窓の型番ごとの開く面積を、床面積の1/20と比べてみてください。 計算のしかたはミックス窓が付けられなかった理由で詳しく解説しています。

一条の間接照明は、幕板の色と調光に制限がある

間接照明を入れたいと書いたろれさんの付箋が付いた3Dパース。キッチン上の黒い下がり天井のふちに間接照明の線があり、付箋に「やっぱり入れたい気持ちが強い」「ダウンライトも調光や色調整できるものを効果的に採用した方が良さそう?」とある

オレンジの枠の付箋が、キッチン上の下がり天井に間接照明を入れたいと書いたメモです。

ろれさんは、キッチン上の下がり天井に黒い壁紙を貼り、そのふちに間接照明を入れたいと考えていました。 ほこりがたまるのが心配でしたが、展示場で2年掃除していない間接照明を見せてもらい、ほとんどほこりがないのを確かめています。

間接照明の付け方は2つあります。 一条の設定品(一条が用意している標準の製品)と、大工さんが現場で作る造作です。 設定品は決まったユニットをはめ込むので安く、ろれさんの家の幅(5マス)で約6万円でした。 その代わり、照明を隠す「幕板」の色は「真っ白」か「建具の色」の2択で、黒い壁紙と合わせると幕板だけ色が変わって見えます。 造作なら幕板まで同じ壁紙で仕上げられますが、10万円弱かかります。

5回目の打ち合わせで、ろれさんは建具の色を一番濃い「ビター」にそろえて、設定品にすることにしました。 幕板を建具の色にすれば、濃い壁紙と並んでも浮きにくく、造作との差額をかけずに済むからです。 その後、内装の色を見直して建具はグレーにしたので、幕板もグレーになっています。

続く6回目の打ち合わせで、設定品の間接照明は調光ができず、入り切りしかできないと分かりました。 後から調光にするには、壁をはがして配線をやり直す工事になると聞き、入り切りのままにしています。

間接照明のまわりの壁紙を選ぶときは、幕板が真っ白か建具の色になることを知っておくと、色の組み合わせを考えやすくなります。 下がり天井と間接照明の費用は一条工務店の下がり天井にまとめています。

電気と照明を決める段階でぶつかったルール(7〜11回目)

間取りがほぼ固まると、照明・スイッチ・コンセントの位置を決めていきます。 ここでは、一条の設定品の仕様と、間取りの細部の制約にぶつかりました。

部屋をつなげると、窓の開く面積も1つの部屋で計算する

打ち合わせで使った1階の電気図面と付箋。LDKのまわりに「換気量 24畳までOK」の付箋と、「窓に関しては玄関も一体の判定にされるときつい」「Fix窓でも良いかもしれない」と書いた付箋がある

「換気量 24畳までOK」の付箋が、南の窓1つでまかなえるのは24畳までという説明のメモです。

ろれさんは、LDKと隣の部屋をひと続きにして、扉を付けずにカーテンで仕切る設計にしていました。 広いLDKとしても使えて、区切れば個室としても使える部屋にしたかったからです。 隣の部屋の窓をFIX窓だけにしたかったことも、LDKとつなげた理由の1つでした。

7回目の打ち合わせでは、扉で区切らずにつながった部屋は、窓の開く面積を1つの部屋として計算すると説明を受けました。 ろれさんの家では、LDKの南の大きな窓1つでまかなえるのは約24畳までです。 ところが玄関ホールにも扉がなかったので、玄関まで一体の空間と見られると、24畳を超えるおそれがありました。 工場に発注したあとで足りないと分かると、窓を増やすか、扉で区切るしかなくなります。

決め手になったのは宿泊体験でした。 体験棟のガラスの開き戸がきれいだったことと、床暖房のない玄関が意外と冷えることを確かめ、玄関とキッチンの間にガラスの開き戸を付けることにしたのです。 扉で区切ったことで玄関は別の部屋の扱いになり、11回目の打ち合わせで、残りの空間は合計22.75畳で24畳に収まると分かりました。 こうして、隣の部屋の窓を横長のFIX窓に変えられています。

どこまでを1つの空間と見るかは、扉の付け方で変わります。 ただし、ふすまや障子のように開け放せる建具で仕切った2部屋は、法律上1つの部屋とみなされます。 開く窓を減らしたいときは、どの建具なら別の部屋になるかを、設計士と一緒に確かめてください。

「とったらリモコン」は、1つの空間に3つまで

スイッチの配置のメモ。とったらリモコンADV調光対応にする3つを「1 キッチン足元、2 キッチン手元、3 リビング上(グレアレスダウンライト)」と書き、間接照明やダクトレールは6ボタン式のスイッチにまとめている

オレンジの枠の3つがとったらリモコンにしたダウンライトで、下の6ボタン式のスイッチに残りの照明をまとめています。

「とったらリモコン」は、壁から外してリモコンとしても使えるスイッチです。 ろれさんは、家の照明をすべて電球色にそろえて、明るさを変えたい所は調光できるようにしたいと考えていました。 打ち合わせの時点では、一条の設定品のとったらリモコンは入り切りだけで、調光するには設定外のアドバンスシリーズを選ぶ必要がありました。

そこでLDKでは、ダウンライト3回路を調光できるアドバンスシリーズのとったらリモコンにし、調光の要らない間接照明とダクトレールも、普通のとったらリモコンにするつもりでした。 ところが11回目の打ち合わせ(2026年1月)で、とったらリモコンは信号が混ざってしまうらしく、1つの空間で使えるのは3つまでと聞きました。 ダウンライト3回路だけで、ちょうど上限に届きます。

ダクトレールは、照明器具そのものを音声で操作できるものにすれば、壁のスイッチは入り切りだけで足ります。 ろれさんは間接照明もあきらめて、この2つは6ボタン式の普通のスイッチにまとめました。

その後、一条の設定品に選べるスイッチの種類が増えています(調光調色モデルが設定品に追加された話)。 今の上限は、担当の設計士に確かめてください。

天井点検口の場所は、屋根の掛け方でほぼ決まる

打ち合わせで使った図面と付箋。図面の「天井点検口」と、「屋根掛け的に玄関の方に入れないといけない」「点検口もこの位置からずらすのが難しいかもしれない」と書いた付箋が枠で囲まれている

オレンジの枠の付箋が、点検口は屋根の掛け方の都合で玄関側に入れる必要があるという説明のメモです。

天井点検口は、屋根裏を点検するための入口です。 ろれさんの家では、その1つが冷蔵庫の真上に付いていました。 冷蔵庫の上だと、点検のときに冷蔵庫を動かしてほしいと頼まれる場合があると聞き、ろれさんは別の場所に移せないかを考えました。

打ち合わせでは、点検口は屋根ごとに必要で、屋根の掛け方によって付けられる範囲がほぼ決まると説明を受けました。 その範囲の中でも、通路のように幅の狭い所や、壁に挟まれた所は、蓋を開ける余白が取れません。 リビングに入ってすぐの真上なら付けやすいそうですが、点検口には枠が付きます。 木目の天井に付けた例の写真を見せてもらうと、ろれさんにはかなり目立って見えました。

迷ったろれさんが確かめたのは、点検口をどれくらいの頻度で開けるのかでした。 自分たちで入ることはまずなく、入るのは点検や雨漏りのときの業者で、10年目の点検くらいだと聞きました。 それならと、ろれさんは冷蔵庫を買い替えるときに点検してもらえばいいと考え、見た目を優先して冷蔵庫の上のままにしています。 別の部屋の点検口の1つは、位置を動かせました。

点検口の場所は、図面を細かく見ないと気づきにくいものです。 屋根の形が決まった段階で、家電や家具の置き場と一緒に確かめてください。

構造の垂れ壁(図面の「S」)は変えられない

左は「垂れ壁SはStructure 構造体になるので変更できない 材料寸法を変えられない」と書いた付箋、右は図面の「Sタレ壁(3)」の表示を拡大したもので、「S」が枠で囲まれている

左の付箋が、右の図面で「S」の付いた垂れ壁は構造体なので変えられないことを示しています。

ろれさんの家では、LDKの自在棚の前に垂れ壁がありました。 ろれさんは、この垂れ壁の高さを隣の下がり天井と同じ20cmにそろえたいと考えていました。 そろっていたほうがきれいに見えますし、扉の高さに合わせると約40cmも下がって、棚の上の段に物を入れにくくなるからです。 別の部屋の垂れ壁には、ロールスクリーンや照明を仕込む案も考えていました。

打ち合わせでは、図面に「S」と書かれた垂れ壁は構造体の一部なので、高さや形を変えられないと説明を受けました。 普通の垂れ壁ならミリ単位で高さを決められますが、構造の垂れ壁は短くするなどの変更ができない可能性があります。 ろれさんは、垂れ壁に何かを仕込む案をいったんあきらめました。

この話が動いたのは13回目の打ち合わせです。 扉の種類を変えたこともあって、構造の検討をし直すと、自在棚の前の垂れ壁はなくせることになりました。 垂れ壁の利点はロールスクリーンの巻き取り部分を隠せることくらいと聞き、ろれさんは「なくした方がスッキリする」と考えて、垂れ壁をなくしています。 代わりに、ロールスクリーン用の天井補強(数千円)だけを入れました。

図面の垂れ壁に「S」が付いていると、基本は変えられません。 高さや形を変えたいときは、早めに設計士に相談すると、検討し直してもらえることがあります。

工場で作るクローゼットは、開き戸にできない

ろれさんは、折れ戸になっていたクローゼットを開き戸にできないか聞いてみました。 打ち合わせでは、そのクローゼットは工場で作るものなので、扉の形は変えられないと説明を受けました。 現場で大工さんが作る押入れなら、開き戸にできるそうです。

ろれさんはその場で、今のままで大丈夫と答え、折れ戸のままにしています。 同じ「収納」でも、工場で作るものと大工さんが作るものでは、選べる扉が違います。 収納の扉にこだわりがある場合は、その収納がどちらなのかを先に聞いておくと、選べる扉が分かります。

仕様を詰める段階でぶつかったルール(12〜14回目)

着手承諾の前の数回は、壁紙・設備の数・コンセントの位置などの細かい仕様を詰めていきます。 カタログで選んだものが、設置する場所や標準の数の決まりに合わないと分かるのがこの段階です。

床暖房の配管は工場で決まり、後から立てる壁を床に固定できない

2枚の付箋。「後から壁を追加する場合 床暖房区分を一緒にしてしまうと壁が作れないなどの懸念点ってありますか」という質問の付箋と、「床暖房の配管ルートはまだ決まっていないが 工場発注時にルートが計算される」という回答の付箋がある

右の付箋がろれさんの質問で、オレンジの枠の付箋が設計士の回答のメモです。

ろれさんは、LDKと隣の部屋の間に、将来壁を立てて仕切れるようにしておきたいと考えていました。 そこで12回目の打ち合わせで、壁を立てる位置だけ床暖房の配管を避けられないかと相談しました。

設計士の説明では、床暖房の配管ルートは、工場に発注した段階で一番効率のよい通り道が計算されるそうです。 今の段階で指示するなら、「この範囲には床暖房を入れない」という範囲の指定になると説明を受けました。 床にビスを打つと下を通る配管を傷つけるおそれがあるので、配管の上に立てる壁は床に固定できず、不安定な壁になる可能性があります。

配管を避けるために床暖房を外すと、壁より少し広めに外すことになりそうで、壁の周りは温度が少し下がるかもしれないと聞きました。 床暖房の配管を各部屋へ分ける設備(ヘッダーボックス)にも近い場所なので、配管が遠回りになるとも言われています。 ろれさんは、あえて今そこにリスクを負わなくてもいいと考え、床暖房は全面に入れたままにしました。 将来壁を立てるなら、床にビスを打たない方法がよいと勧められています。

床暖房のエリアの決まりは床暖房エリア分けの落とし穴にまとめています。

壁専用のクロスは天井に貼れない

内装のクロスの検討メモ。洋室の図面の横に、書斎の壁のクロスIC5032と天井のクロスIC6040の品番が書いてあり、天井の品番が枠で囲まれている

オレンジの枠は、洋室(書斎)の天井に仮で入れていたオプションのグレー(IC6040)です。12回目の打ち合わせで、標準の白に変えました。

ろれさんは、脱衣所と洋室の天井に、カタログから選んだ柄のクロス(壁紙)を貼るつもりでした。 洋室の天井は、アクセントのグレーにする予定でした。 ところが12回目の打ち合わせで、選んだクロスはどちらも壁専用の品番で、天井には貼れないと説明を受けました。

洋室は、標準のクロスに天井に貼れるグレーがなく、代わりにオプションの濃いグレーが仮に入っていました。 オプションの白も候補に挙がりましたが、白でよいなら標準のクロスで足ります。 ろれさんは、天井のためだけにオプション代をかけなくてもよいと考え、この回で標準の白にしました。

見せてもらった標準の白2つのうち、少し黄色っぽいほうは避けて、白の中に柄が見えるほうを選んでいます。 脱衣所の天井も、同じ白にそろえました。

クロスは品番ごとに、天井に貼れるかどうかが決まっています。 天井に使うクロスを選ぶときは、柄だけでなく、天井に貼れる品番かどうかも見ておくとよさそうです。

物干し金物は標準で4本まで

打ち合わせで使った図面と付箋。2組の物干し金物のうち下側を指して「物干し金物 移動したので下側を削除」と書いた付箋がある

オレンジの枠の付箋が、物干し金物の下側の1組を外したときのメモです。

物干し金物は、天井から竿をつるすための金具です。 ろれさんは打ち合わせを重ねるなかで、物干しの位置を何度か動かしてきました。 11回目の打ち合わせでエアコンの前に1組移したあとも、元の位置の金物が図面に残っていて、図面には6本入っていました。

ろれさんは、標準は2つまでと覚えていました。 12回目の打ち合わせで聞くと、設計士は「表現ややこしいんですが」と前置きして、数え方は本数で、4本まで標準だと説明しました。 2本分がオプションとして見積もられていたので、元の位置に残っていた下側の2本を外して、標準の4本に収めています。

なお、屋外に付ける物干し金物の色は、以前は選べたのが、今は窓枠の色に合わせる決まりになったと説明を受けました。 窓枠が「アーバングレー」のろれさんの家では「ステンカラー」になり、黒に近い色にするには窓枠をブラックか木目にする必要があります。

物干し金物は本数で数えるので、見積で本数を見ると、標準の範囲に収まっているかが分かります。

コンセントは柱に合わせて付き、図面の寸法どおりにはならない

13回目の打ち合わせで、ろれさんは書斎に横に並べて付ける2つのコンセントについて、間を10cm空けたいと相談しました。 大きなプラグを差したときに、ぶつからないようにするためです。

打ち合わせでは、コンセントの箱は壁の中の柱や間柱に抱き合わせて付けるので、10cmという数字までは約束できないと説明を受けました。 一条の壁には約91cmごとに柱が入り、その真ん中に間柱があります。 ちょうど柱や間柱の位置に当たると、そこにコンセントを付けるのは難しいそうです。 工事着手承諾のときも、配線器具は図面の位置から数ミリから数センチずれることがあると説明されています。

代わりに、反対側の壁に付ける形なら間を空けられると提案され、ろれさんはそれで大丈夫と答えました。

位置を細かく決めたいコンセントは、柱や間柱の位置を図面で確かめて、その間に置けるかを相談すると、ずれにくくなります。 コンセント計画の全体はコンセントの決め方にまとめています。

火災警報器と給気口の色は、白かベージュだけ

図面の電気部品色の表。部屋ごとの壁と天井はすべてホワイトで、凡例ではホワイトとベージュの2色、注記では熱式の火災警報器などはホワイトのみとなっている

オレンジの枠の注記に、熱式の火災警報器はホワイトだけと書いてあります。

ろれさんの家は、グレー系の壁が多い家です。 14回目の打ち合わせで、火災警報器と給気口(換気の空気が出てくる口)の色は白かベージュしかないので、どちらにするかを聞かれました。

キッチンの天井は木目のクロスなので、そこだけベージュにする案も出ました。 ただ、ベージュはもともと和室の木目の天井に合わせる色で、ろれさんの家の木目は濃くないので、かえって浮くかもしれないと聞きました。 色は部屋ごとにそろえて指示するのが普通とも聞き、ろれさんは全部白にしています。 図面の注記でも、熱式の火災警報器はホワイトだけです。

黒やグレーの天井やアクセントの壁を考えている場合は、天井や壁に付く機器の色が白かベージュになることも、知っておくと色の組み合わせを考えやすくなります。

まとめ

ろれさんが14回の設計打ち合わせでぶつかった一条ルールは、間取りを描く段階、電気と照明を決める段階、仕様を詰める段階に5個ずつありました。 このうち窓とドアの横の壁、窓の開く面積、物干しの本数、天井に貼れるクロスの品番などは、打ち合わせの前に自分で確かめられます。 一方で、天井点検口や床暖房の配管のように、屋根の形や工場の手配で決まり、施主の工夫では動かしにくいものもあります。 こちらは、決まった条件に合わせて、家具や家電の置き場所と壁の立て方を考えるのが現実的です。

「できない」と言われたあと、アウトセット引き戸や開き窓の2連のように、代わりの方法を設計士から提案されて、別の形で希望に近づけられたルールもあります。 これから一条工務店で打ち合わせを始める人は、まず一条ルール全143個のまとめで全体をつかんでください。 そのうえでこの15個を読むと、実際の打ち合わせでルールがどんな場面で出てくるかが分かります。 一条工務店を検討中なら、契約の前に紹介制度も確認しておいてください。

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