長崎県で一条工務店を建てる。熱帯夜38.3日、寝室の暑さが主題になります【2026年版】
長崎県で一条工務店を検討していて、「長崎は暖かいから断熱にお金をかける意味があるのか」と気になっていませんか。
先に結論をお伝えすると、長崎県で押さえておきたいのは冬の寒さではなく、夜の暑さです。長崎市の熱帯夜は年38.3日。猛暑日はわずか2.8日しかないのに、夜が下がらない日が1ヶ月以上あります。
私(ろれさん)は埼玉県で一条工務店の平屋を建築中の施主です。長崎に住んだことはないので、現地の体感は語れません。そのぶん公式サイト・気象庁・総務省統計局・住宅金融支援機構の数値だけを根拠に、長崎で検討している方が最初に知っておきたいことをまとめます。
結論:日中より夜の暑さ。冬はほとんど冷えない
先に要点をまとめます。
| 気になること | 長崎県の答え |
|---|---|
| 契約先はどこの会社? | 一条工務店(本体が直接担当) |
| 展示場は何ヶ所? | 6ヶ所。建築棟数実績2,702棟 |
| 夏の特徴は? | 熱帯夜38.3日。猛暑日は2.8日と少ない |
| 冬の特徴は? | 冬日3.6日。氷点下になる日はほとんどない |
| 光熱費の特徴は? | 電気代117,561円が52市中49位で全国最安級 |
| 断熱の基準は県内で同じ? | 長崎市は7地域、佐世保市は6地域 |
| 雪の設計対応は必要? | 多雪区域の指定なし |
| 建てる人の年齢層は? | 世帯主年齢44.5歳で全国平均より4.4歳若い |
ここから、気候・光熱費・地域区分・実績・住宅事情の順に見ていきます。
熱帯夜38.3日、でも猛暑日は2.8日
まず気候から入ります。ここが長崎で一番際立つ数字です。
| 気候(平年値) | 長崎市 | 佐世保市 | 福岡市 |
|---|---|---|---|
| 熱帯夜(25℃以上の夜) | 38.3日 | 36.8日 | 38.7日 |
| 冬日(0℃未満の日) | 3.6日 | 5.0日 | 2.5日 |
| 猛暑日(35℃以上) | 2.8日 | 3.5日 | 8.1日 |
| 1月の平均気温 | 7.2℃ | 7.0℃ | 6.9℃ |
| 年降水量 | 1,894.7mm | 1,989.0mm | 1,686.9mm |
熱帯夜というのは、夜間の最低気温が25℃を下回らない日のことです。長崎市は年38.3日、佐世保市も36.8日あります。
一方で猛暑日(最高気温35℃以上)は長崎市2.8日、佐世保市3.5日と少ない。福岡市の8.1日と比べても3分の1程度です。
この組み合わせが長崎の特徴です。日中の最高気温はそれほど上がらないのに、夜になっても気温が下がらない。海に囲まれた地形で、海水温の影響を受けやすいためだと読めます。
家づくりに引き寄せると、主題になるのは寝室です。日中の日射をどう遮るかよりも、夜どうやって快適に眠るかのほうが効いてきます。
長崎はもうひとつ、冬がほとんど冷えません。冬日はわずか3.6日、1月の平均気温は7.2℃です。私が建てている埼玉と比べても冬の条件はかなり緩い。床暖房の稼働時間は短くなる方向です。
一条には全館さらぽか空調というオプションがあります。除湿しながら室温を保つ設備なので、熱帯夜の多い地域とは相性が考えられます。ただし追加費用がかかるオプションなので、展示場や体験館で実際に体感してから判断するのが確実です。福岡県飯塚市の九州ハウジングテクノロジーセンターに、全館さらぽか空調の体験設備があります。
年降水量は長崎市1,894.7mm、佐世保市1,989.0mmです。福岡市より200〜300mm多い水準になります。
長崎市の電気代は52市中49位
光熱費を見ます。
| 光熱費(年額) | 長崎市 | 全国順位(52市中) | 全国平均 |
|---|---|---|---|
| 電気代 | 117,561円 | 49位 | 149,965円 |
| 都市ガス | 48,605円 | 17位 | 39,035円 |
| プロパンガス | 14,656円 | 36位 | 20,309円 |
| 灯油 | 5,504円 | 36位 | 15,094円 |
電気代117,561円は52市中49位で、全国平均より年3万2千円ほど安い水準です。冬日が3.6日しかないので、暖房にかける電力がもともと小さいということです。
灯油5,504円も全国平均(15,094円)の3分の1程度。冬に灯油を焚く習慣がほとんどないことが数字に出ています。
一方で都市ガスは48,605円で17位と高い側です。光熱費の中心が電気ではなくガスに寄っている構成になります。給湯や調理をガスでまかなう世帯が多いということです。
一条の標準はエコキュート(電気給湯)なので、この構成は変わります。ガスで払っていた分が電気に置き換わり、そのぶん太陽光発電で相殺できるかどうかが検討ポイントになります。
長崎市の年日照時間は1,863.1時間、佐世保市は1,922.9時間です。太陽光発電の条件は悪くありません。ただし建築地の方角や周辺の建物、長崎特有の斜面地形によって発電量は変わるので、自分の土地で試算を出してもらうのが確実です。
ろれさんに紹介をお願いする長崎市と佐世保市は省エネ地域区分が違う
断熱の基準の話です。長崎県は主要2都市で区分が分かれます。
省エネ地域区分というのは、国が全国を1〜8の8段階に分けたもので、数字が小さいほど寒い地域です。区分によって断熱性能の基準値(どれくらい熱を逃がしてよいか)が変わります。
| 項目 | 長崎市 | 佐世保市 |
|---|---|---|
| 省エネ地域区分 | 7地域 | 6地域 |
| 断熱の基準 | 県内でゆるい側 | 7地域より厳しい |
| 熱帯夜(25℃以上の夜) | 38.3日 | 36.8日 |
| 冬日(0℃未満の日) | 3.6日 | 5.0日 |
| 1月の平均気温 | 7.2℃ | 7.0℃ |
長崎市は7地域、佐世保市は6地域です。県内の主要2都市で区分が違うということになります。
6地域に該当するのは、佐世保市のほかに松浦市・対馬市・雲仙市(旧小浜町)・東彼杵町・川棚町・波佐見町・佐々町です。それ以外の市町は7地域になります。
気候の数値だけを見ると、長崎市と佐世保市の差はそれほど大きくありません。冬日で1.4日、1月の平均気温で0.2℃です。それでも区分が分かれるのは、地域区分が市町村単位で機械的に決まる仕組みだからです。
実務的には、6地域のほうが断熱の基準値が厳しくなります。佐世保市で建てる場合、長崎市と同じ仕様では基準を満たさない可能性があるということです。
もっとも、一条の標準仕様はもともと基準値をかなり上回る性能を持っています。区分の違いで仕様が大きく変わることは考えにくいですが、土地が決まったら自分の市町の区分を確認しておくと、話が早くなります。
なお6地域は、私が建てている埼玉と同じ区分です。
長崎県は持家 着工棟数NO.1・2,702棟
一条工務店の県内での位置づけを見ます。
| 項目 | 長崎県 |
|---|---|
| 公式の実績表記 | 長崎県持家 着工棟数NO.1 |
| 建築棟数実績 | 2,702棟 |
| 展示場数 | 6ヶ所 |
| 営業所の歴史 | 29年超 |
| 契約先 | 一条工務店(本体が直接担当) |
長崎県は一条工務店の本体が直接担当しています。別会社が担当するエリアではないため、取扱商品やキャンペーンは全国共通の内容になります。
公式サイトには「長崎県持家 着工棟数NO.1」と掲載されています(住宅産業研究所調べ・対象2024年度)。建築棟数実績は2,702棟です。
展示場は6ヶ所です。九州では福岡(19ヶ所)・熊本(10ヶ所)・大分(9ヶ所)に次ぐ数で、佐賀(3ヶ所)よりは多い水準になります。
営業所は29年超の歴史があります。長く地域で施工してきた実績があるということです。
なお九州で唯一の体験館は福岡県飯塚市にあります。免震体験・耐水害実験棟・プレミアムシアター・全館さらぽか空調体験に対応した施設です。展示場では仕上がりと間取りを見られますが、性能そのものを体感するなら体験館のほうが向いています。
世帯主年齢44.5歳は全国平均より4.4歳若い
注文住宅の相場と住宅事情を見ます。
| 注文住宅・住宅事情 | 長崎県 | 全国 | 差 |
|---|---|---|---|
| 世帯主年齢 | 44.5歳 | 48.9歳 | -4.4歳 |
| 世帯年収 | 677.1万円 | 652.5万円 | +24.6万円 |
| 建設費 | 3,831.5万円 | 3,932.1万円 | -100.6万円 |
| 敷地面積 | 393.3㎡ | 329.7㎡ | +63.6㎡ |
| 一戸建の割合 | 64.1% | 52.7% | +11.4pt |
目を引くのは世帯主年齢44.5歳です。全国平均より4.4歳若い水準になります。
さらに世帯年収677.1万円は全国平均を上回ります。若い世代が、比較的高い年収で建てているという組み合わせです。
家づくりに引き寄せると、住宅ローンの返済期間を長く取りやすいということになります。年齢が若いぶん35年ローンが組みやすく、月々の返済額を抑えられます。太陽光発電のような初期投資が回収できる期間も長くなります。
建設費3,831.5万円は全国平均より約101万円安い水準です。九州4県の中では最も高く、全国平均に近い数字になります。ただし長崎県のサンプルは37件しかないので、参考程度に見てください。
また、この数値は一条工務店に限らない県内の注文住宅全体の平均です。一条は坪単価が高めのハウスメーカーなので、この金額で建てられるという意味ではありません。詳しくは 一条工務店の見積もりが上がっていく理由 に書いています。
敷地面積393.3㎡は全国平均より63.6㎡広く、一戸建の割合64.1%も全国平均を11.4ポイント上回ります。戸建てで建てるのが標準の県ということです。
【詳細】長崎で押さえておきたい細かい数字
ここからは細かい話です。読み飛ばしても本筋には影響しません。
住宅事情の内訳
令和5年住宅・土地統計調査による長崎県の数字です。
| 項目 | 長崎県 | 全国 |
|---|---|---|
| 持ち家住宅率 | 64.7% | 60.9% |
| 一戸建の割合 | 64.1% | 52.7% |
| 木造住宅の割合 | 66.0% | 54.0% |
3つとも全国平均を上回ります。隣の福岡県が3つとも下回るのとは対照的です。
雪
長崎県に多雪区域の指定はありません。垂直積雪量は0.2m〜0.6mの範囲に加えて告示式が定められていますが、長崎市についても「指定なし」と明記されています。
積雪荷重を前提とした構造設計にはなりません。
台風
気象庁の平年値では、九州北部地方への台風接近数は年3.8回です。中国地方(3.0回)より多い水準になります。
長崎県は海に面した地域が多く、風の影響を受けやすい土地もあります。外壁材やサッシの水密性・耐風圧性能について、展示場で仕様の等級を確認しておくと安心です。
気温
長崎市の年平均気温は17.4℃、佐世保市は17.2℃です。九州北部の中でも高い側になります。1月の平均気温は長崎市7.2℃、佐世保市7.0℃です。
建設費の内訳
長崎県の住宅面積は118.8㎡で、全国平均(118.5㎡)とほぼ同じです。敷地は広いのに建物は平均並みという構成になります。
まとめ
- 長崎市の熱帯夜38.3日・佐世保市36.8日に対し、猛暑日は長崎市2.8日と少ない
- 日中の最高気温は上がらないのに夜が下がらないのが長崎の特徴。寝室の暑さ対策が主題になる
- 冬日は長崎市3.6日で、氷点下になる日はほとんどない。1月の平均気温は7.2℃
- 長崎市の電気代117,561円は52市中49位で全国最安級。全国平均より年3万2千円ほど安い
- 都市ガス48,605円は17位と高い側で、光熱費の中心が電気ではなくガスに寄っている
- 省エネ地域区分は6・7地域の2区分。長崎市は7地域、佐世保市は6地域
- 6地域はほかに松浦市・対馬市・雲仙市(旧小浜町)・東彼杵町・川棚町・波佐見町・佐々町
- 長崎県は本体が直接担当。展示場6ヶ所・建築棟数実績2,702棟・営業所29年超
- 公式サイトには「長崎県持家 着工棟数NO.1」と掲載されている
- 世帯主年齢44.5歳は全国平均より4.4歳若く、世帯年収677.1万円は全国平均を上回る
- 敷地面積393.3㎡は全国平均より63.6㎡広く、一戸建の割合64.1%も全国平均を上回る
- 多雪区域の指定はなし。長崎市も指定なしと明記されている
長崎県は、冬の寒さより夏の夜の暑さのほうが家づくりに効いてくる県です。「暖かいから断熱は要らない」と考えるより、夜どうやって快適に眠るかで仕様を選ぶという発想のほうが実態に合うと思います。まずは福岡の体験館で全館さらぽか空調を体感してみると、判断の軸がはっきりするはずです。
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参考にした一次情報
- 気象庁 平年値(1991〜2020年)/台風の平年値
- 国土交通省告示第265号 別表第10(省エネ地域区分)
- 長崎県建築基準法施行細則第32条(垂直積雪量)
- 建築基準法施行令第86条/平成12年建設省告示第1455号
- 総務省統計局 家計調査(二人以上の世帯・都道府県庁所在市および政令指定都市・2023〜2025年平均)
- 総務省統計局 令和5年住宅・土地統計調査
- 住宅金融支援機構 フラット35利用者調査(2024年度・注文住宅)
- 一条工務店 公式サイト(県別ページ・展示場検索・住まいの体験館・2026年8月時点)
よくある質問
- 長崎県で一条工務店は建てられますか?
- 建てられます。長崎県は一条工務店の本体が直接担当しており、県内に6ヶ所の展示場があります。建築棟数実績は2,702棟、営業所は29年超の歴史があり、公式サイトには「長崎県持家 着工棟数NO.1」と掲載されています。
- 長崎県の省エネ地域区分は何地域ですか?
- 6地域と7地域の2つに分かれます。長崎市は7地域、佐世保市は6地域です。6地域はほかに松浦市・対馬市・雲仙市(旧小浜町)・東彼杵町・川棚町・波佐見町・佐々町が該当します。
- 長崎県の夏は暑いですか?
- 日中より夜の暑さが特徴です。長崎市の猛暑日は2.8日と少ないのに、熱帯夜は38.3日あります。佐世保市も熱帯夜36.8日です。日中の最高気温はそれほど上がらないのに夜間の気温が下がりにくいため、寝室の暑さ対策が主題になります。
- 長崎県の電気代は高いですか?
- 安い側です。総務省の家計調査によると長崎市の電気代は年117,561円で52市中49位、全国平均(149,965円)より約3万2千円安い水準です。一方で都市ガス48,605円は17位と高い側になります。
- 長崎県は雪の対策が必要ですか?
- 多雪区域の指定はありません。垂直積雪量は0.2m〜0.6mの範囲で、長崎市についても指定なしと明記されています。積雪荷重を前提とした構造設計にはなりません。
- 長崎県で家を建てる人の年齢層は?
- 若い側です。フラット35利用者調査による長崎県の世帯主年齢は44.5歳で、全国平均(48.9歳)より4.4歳若い水準です。世帯年収677.1万円は全国平均(652.5万円)を上回ります。