佐賀県で一条工務店を建てる。県内全域が6地域なので仕様の前提が変わりません【2026年版】
佐賀県で一条工務店を検討していて、「展示場が少ないけど大丈夫なのか」「うちの市はどの断熱基準になるのか」と気になっていませんか。
先に結論をお伝えすると、佐賀県は省エネ地域区分が県内全域6地域の単一区分です。国の告示に「全ての市町」と明記されているので、建築地がどこであっても断熱の基準値が変わりません。これは実はかなり珍しく、検討がシンプルに進むという利点があります。
私(ろれさん)は埼玉県で一条工務店の平屋を建築中の施主です。佐賀に住んだことはないので、現地の体感は語れません。そのぶん公式サイト・気象庁・総務省統計局・住宅金融支援機構の数値だけを根拠に、佐賀で検討している方が最初に知っておきたいことをまとめます。
結論:県内どこでも基準は同じ。展示場は3ヶ所
先に要点をまとめます。
| 気になること | 佐賀県の答え |
|---|---|
| 契約先はどこの会社? | 一条工務店(本体が直接担当) |
| 断熱の基準は県内で同じ? | 県内全域が6地域。どこでも変わらない |
| 展示場は何ヶ所? | 3ヶ所。九州では最少水準 |
| 地域での実績は? | 建築棟数実績2,243棟・営業所32年超 |
| 光熱費の特徴は? | プロパンガス32,263円が全国9位 |
| 都市ガスは? | 11,274円で50位。供給エリアが限られる |
| 敷地は広い? | 397.3㎡で全国平均より67.6㎡広い |
| 雪の設計対応は必要? | 多雪区域の指定なし。最大でも0.40m |
ここから、地域区分・光熱費・展示場・敷地・気候の順に見ていきます。
佐賀県は県内全域が6地域の単一区分
まず断熱の基準の話から入ります。ここが佐賀県で一番重要な情報です。
省エネ地域区分というのは、国が全国を1〜8の8段階に分けたもので、数字が小さいほど寒い地域です。区分によって断熱性能の基準値(どれくらい熱を逃がしてよいか)が変わります。
| 県 | 省エネ地域区分 | 建築地で基準値が変わるか |
|---|---|---|
| 佐賀県 | 6地域のみ(全ての市町) | 変わらない |
| 福岡県 | 5・6・7地域 | 変わる |
| 長崎県 | 6・7地域 | 変わる |
| 熊本県 | 5・6・7地域 | 変わる |
佐賀県は6地域のみです。国土交通省の告示には「全ての市町」と明記されています。
隣の福岡県は5・6・7地域の3区分、熊本県も3区分にまたがります。九州北部で単一区分なのは佐賀県だけです。
これがなぜ効いてくるかというと、土地がどこに決まっても仕様の前提が変わらないからです。区分が分かれる県では「福岡市なら7地域だけど、北九州市なら6地域」といった具合に、候補地によって断熱の基準値が動きます。窓の仕様や断熱材の厚みの検討が土地探しと絡んでしまうということです。
佐賀県ならそれがありません。土地探しと仕様検討を切り離して進められるので、打ち合わせの手間がひとつ減ります。
なお6地域は、私が建てている埼玉と同じ区分です。関東南部や東海の平野部と同じ基準になります。
プロパンガスが全国9位、都市ガスは50位
光熱費を見ます。佐賀県はガスの内訳に特徴があります。
| 光熱費(年額) | 佐賀市 | 全国順位(52市中) | 全国平均 |
|---|---|---|---|
| プロパンガス | 32,263円 | 9位 | 20,309円 |
| 都市ガス | 11,274円 | 50位 | 39,035円 |
| 電気代 | 149,446円 | 24位 | 149,965円 |
| 灯油 | 8,608円 | 25位 | 15,094円 |
プロパンガス32,263円は52市中9位です。全国平均(20,309円)より1万2千円ほど高い水準になります。
一方で都市ガスは11,274円で50位。下から3番目です。
この2つはセットで読む必要があります。都市ガスの支出が小さいのは、都市ガスの供給エリアが限られていて、使っている世帯が少ないからです。そのぶんプロパンガスを使う世帯が多く、プロパンの支出額が大きく出ています。
プロパンガスは都市ガスより単価が高くなりやすい燃料です。家づくりに引き寄せると、土地探しの段階で「この土地は都市ガスが来ているか」を確認しておく価値があるということになります。
もっとも、一条の標準はエコキュート(電気給湯)です。給湯を電気でまかなうなら、ガスの契約自体が不要になる場合もあります。コンロをIHにするかガスにするかも含めて、光熱費の設計を最初に決めておくと迷いが減ります。
電気代149,446円は24位で、ほぼ全国平均並みです。灯油8,608円は25位で、九州の中では使っているほうになります。
ろれさんに紹介をお願いする展示場は3ヶ所。ただし実績は2,243棟
展示場の話です。佐賀県はここが他県と違います。
| 県 | 展示場数 | 建築棟数実績 |
|---|---|---|
| 佐賀県 | 3ヶ所 | 2,243棟 |
| 長崎県 | 6ヶ所 | 2,702棟 |
| 大分県 | 9ヶ所 | 2,450棟 |
| 熊本県 | 10ヶ所 | 3,114棟 |
| 福岡県 | 19ヶ所 | 9,248棟 |
佐賀県の展示場は3ヶ所です。九州の中で最も少なく、全国でも最少水準になります。
ただし、展示場の数だけで判断すると実態を見誤ります。佐賀県の営業所は32年超の歴史があり、建築棟数実績は2,243棟。公式サイトには「佐賀県戸建 着工棟数NO.1」と掲載されています(住宅産業研究所調べ・対象2024年度)。
隣の大分県は展示場9ヶ所で2,450棟。展示場が3倍あっても、棟数の差は1割程度です。展示場の数と地域での施工実績は別のものとして見ておくとよいと思います。
展示場が少ないことの実務上の影響は、行ける場所の選択肢が少ないという点に尽きます。ただし佐賀県は福岡県に隣接していて、飯塚市には九州で唯一の体験館(九州ハウジングテクノロジーセンター)があります。免震体験・耐水害実験棟・プレミアムシアター・全館さらぽか空調体験に対応した施設です。
展示場で見られるのは仕上がりと間取りですが、体験館では性能そのものを体感できます。佐賀から福岡へは移動しやすいので、まず体験館に行ってから展示場に戻るという順番も検討する価値があります。
敷地面積397.3㎡は全国平均より67.6㎡広い
注文住宅の相場を見ます。
| 注文住宅(2024年度) | 佐賀県 | 全国平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 敷地面積 | 397.3㎡ | 329.7㎡ | +67.6㎡ |
| 建設費 | 3,478.7万円 | 3,932.1万円 | -453.4万円 |
| 住宅面積 | 116.0㎡ | 118.5㎡ | -2.5㎡ |
| 世帯年収 | 587.9万円 | 652.5万円 | -64.6万円 |
敷地面積397.3㎡は全国平均より約20%広い水準です。坪に直すと約120坪になります。
一方で住宅面積116.0㎡は全国平均とほぼ同じ。つまり敷地は広いのに建物は平均並みという組み合わせです。
これは選択肢が広いことを意味します。庭、駐車場を複数台分、あるいは平屋という選び方に振り分ける余地が生まれやすい条件です。
私自身は埼玉で21坪の平屋を建てています。平屋は土地の面積を使うぶん敷地に余裕が必要ですが、佐賀のような敷地条件なら選択肢として現実的です。階段がないぶん動線が短く、将来の暮らしやすさも変わります。一条は平屋のラインナップも持っているので、敷地に余裕があるなら一度検討してみる価値はあると思います。
建設費3,478.7万円は全国平均より約453万円安い水準です。ただし佐賀県のサンプルは32件しかないので、この数字は参考程度に見てください。件数が少ないと数件の外れ値で平均が動くため、県の実態を正確に表しているとは言い切れません。
また、この数値は一条工務店に限らない県内の注文住宅全体の平均です。一条は坪単価が高めのハウスメーカーなので、この金額で建てられるという意味ではありません。私の場合は坪単価ベースで約130万円まで膨らみました。詳しくは 一条工務店の見積もりが上がっていく理由 に書いています。
佐賀市は夏が暑く、冬も内陸らしく冷える
気候を見ます。
| 気候(平年値) | 佐賀市 | 福岡市 | 差 |
|---|---|---|---|
| 猛暑日(35℃以上) | 13.5日 | 8.1日 | 5.4日多い |
| 冬日(0℃未満の日) | 19.6日 | 2.5日 | 17.1日多い |
| 真夏日(30℃以上) | 72.2日 | 60.4日 | 11.8日多い |
| 熱帯夜(25℃以上の夜) | 27.1日 | 38.7日 | 11.6日少ない |
| 年降水量 | 1,951.3mm | 1,686.9mm | 264.4mm多い |
海に面した福岡市と比べると、佐賀市は内陸型の気候です。
夏は猛暑日13.5日で福岡市(8.1日)より多く、真夏日も72.2日と1割以上多い。日中の暑さは福岡より厳しいということです。
ところが熱帯夜は27.1日で、福岡市(38.7日)より11.6日少ない。日中は暑いけれど夜は下がるという、内陸らしい特徴が出ています。
冬は冬日19.6日で、福岡市の2.5日とは大きく違います。九州といっても氷点下になる日が月に何日かあるということです。1月の平均気温は5.8℃です。
年降水量1,951.3mmは福岡市より264.4mm多い水準です。
家づくりに引き寄せると、一年を通じた寒暖差の幅が広いのが佐賀の特徴です。夏の日射をどう遮るかと、冬の暖房をどう効かせるかの両方が主題になります。断熱と気密は、暑さにも寒さにも効く要素なので、6地域の基準をどこまで上回るかは検討する価値があります。
【詳細】佐賀で押さえておきたい細かい数字
ここからは細かい話です。読み飛ばしても本筋には影響しません。
住宅事情
令和5年住宅・土地統計調査による佐賀県の数字です。
| 項目 | 佐賀県 | 全国 |
|---|---|---|
| 持ち家住宅率 | 67.9% | 60.9% |
| 一戸建の割合 | 68.6% | 52.7% |
| 木造住宅の割合 | 71.0% | 54.0% |
持ち家67.9%・一戸建68.6%・木造71.0%は、いずれも全国平均を大きく上回ります。隣の福岡県が3つとも全国平均を下回るのとは対照的です。
戸建てで木造という選択が地域の標準になっているということです。敷地が広いのもこれと関係します。
販売体制
佐賀県は一条工務店の本体が直接担当しています。別会社が担当するエリアではないため、取扱商品やキャンペーンは全国共通の内容になります。
雪
佐賀県に多雪区域の指定はありません。垂直積雪量は県内で0.20m〜0.40mの範囲で、最大は神埼市脊振町の0.40mです。
積雪荷重を前提とした構造設計にはなりません。屋根形状の検討で雪を意識する必要はほとんどないということです。
台風
気象庁の平年値では、九州北部地方への台風接近数は年3.8回です。中国地方(3.0回)より多い水準になります。
台風の多い地域では、外壁材やサッシの水密性・耐風圧性能が効いてきます。展示場で仕様の等級を確認しておくと安心です。
日照
佐賀市の年日照時間は1,970.5時間です。全国的に見ると多い側で、太陽光発電を検討する場合の条件は悪くありません。年平均気温は16.9℃です。
まとめ
- 佐賀県は省エネ地域区分が県内全域6地域の単一区分。告示に「全ての市町」と明記されている
- 九州北部で単一区分なのは佐賀だけ。土地がどこでも断熱の前提が同じなので検討がシンプルに進む
- 6地域は埼玉や関東南部と同じ区分
- 佐賀市のプロパンガス32,263円は52市中9位。都市ガス11,274円は50位で供給エリアが限られる
- 土地探しの段階でガスの種類を確認しておくと、光熱費の設計が立てやすい
- 展示場は3ヶ所で九州最少。ただし建築棟数実績2,243棟・営業所32年超の実績がある
- 福岡県飯塚市に九州で唯一の体験館があり、佐賀からも足を運べる
- 敷地面積397.3㎡は全国平均より67.6㎡広い。住宅面積は平均並みで、庭・駐車場・平屋に振り分ける余地がある
- 佐賀市は猛暑日13.5日・冬日19.6日で、夏も冬も内陸らしく寒暖差の幅が広い
- 持ち家67.9%・一戸建68.6%・木造71.0%はいずれも全国平均を大きく上回る
- 多雪区域の指定はなし。垂直積雪量は最大でも神埼市脊振町の0.40m
佐賀県は、地域区分が県内で統一されているという点が検討を進めるうえで大きな利点になります。展示場の数は少ないですが、施工実績は積み上がっているので、そこを不安に思う必要はないと思います。まずは福岡の体験館で性能を体感してから、佐賀の展示場で間取りの話に入るという順番がおすすめです。
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- 福岡県で一条工務店を建てる
- 長崎県で一条工務店を建てる
- 熊本県で一条工務店を建てる
参考にした一次情報
- 気象庁 平年値(1991〜2020年)/台風の平年値
- 国土交通省告示第265号 別表第10(省エネ地域区分)
- 佐賀県建築基準法施行細則第8条の2(垂直積雪量)
- 建築基準法施行令第86条/平成12年建設省告示第1455号
- 総務省統計局 家計調査(二人以上の世帯・都道府県庁所在市および政令指定都市・2023〜2025年平均)
- 総務省統計局 令和5年住宅・土地統計調査
- 住宅金融支援機構 フラット35利用者調査(2024年度・注文住宅)
- 一条工務店 公式サイト(県別ページ・展示場検索・住まいの体験館・2026年8月時点)
よくある質問
- 佐賀県で一条工務店は建てられますか?
- 建てられます。佐賀県は一条工務店の本体が直接担当しており、県内に3ヶ所の展示場があります。建築棟数実績は2,243棟、営業所は32年超の歴史があり、公式サイトには「佐賀県戸建 着工棟数NO.1」と掲載されています。
- 佐賀県の省エネ地域区分は何地域ですか?
- 県内全域が6地域です。国土交通省の告示に「全ての市町」と明記されている単一区分で、建築地によって断熱の基準値が変わりません。九州北部の中で単一区分なのは佐賀県だけです。
- 佐賀県は展示場が少ないですが大丈夫ですか?
- 展示場は3ヶ所で九州では最も少ない水準ですが、営業所は32年超の歴史があり建築棟数実績は2,243棟です。展示場の数と地域での施工実績は別のものとして見ておくとよいです。福岡県飯塚市には九州で唯一の体験館があり、佐賀からも足を運べます。
- 佐賀県の光熱費の特徴は何ですか?
- プロパンガス32,263円が52市中9位と高く、都市ガス11,274円は50位と低い点です。都市ガスの供給エリアが限られることの表れなので、土地探しの段階でガスの種類を確認しておくとよいです。電気代149,446円は24位でほぼ全国平均並みです。
- 佐賀県は敷地が広いのですか?
- 広い側です。フラット35利用者調査による佐賀県の敷地面積は397.3㎡で、全国平均(329.7㎡)より67.6㎡広い水準です。住宅面積は116.0㎡で全国平均並みなので、庭や駐車場、平屋に振り分ける余地が生まれやすい条件になります。
- 佐賀県は雪の対策が必要ですか?
- 多雪区域の指定はありません。垂直積雪量は県内で0.20m〜0.40mの範囲で、最大は神埼市脊振町の0.40mです。積雪荷重を前提とした構造設計にはなりません。