外構業者に絶対確認して!土止めブロック塀の3つのポイント【一条工務店】
外構の打ち合わせを進める中で、「ブロック塀なんて業者に任せておけばいいや」と思っていませんか?実はブロック塀(土止め)は、施工時にしか決められないことがいくつかあって、後から修正しようとすると大きなコストがかかります。
この記事では、一次外構の土止めブロック塀で確認すべき3つのポイントをまとめました。内積みの考え方、鉄筋の施工方法、フェンスのピッチと高さ制限まで、打ち合わせ前に必ず把握しておいてください。
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ポイント1: ブロック塀は「内積み」が今の常識
昔は「芯積み」が主流だった
少し前まで、境界ブロックは「芯積み」と呼ばれる方法が一般的でした。境界線の中心にブロックを積み、両隣で費用を折半する方式です。
ところが今は、ブロック塀はお互いの敷地内に各自で積む「内積み」が常識になっています。内積みとは、境界線から少し内側(自分の敷地側)にブロックを積んで、費用も全額自分で負担する方法です。
「折半しませんか?」と言われたら断るべき理由
新しい分譲地などでは、隣人から「ブロック塀を折半しましょう」と声をかけられることがあります。金額を半分にできるのは魅力ですが、折半には将来的なリスクがあります。
折半でブロックを積むと、そのブロック塀は「共有物」になります。共有物になると、修繕や撤去の際に相手の同意が必要になります。10年後にブロックを撤去したくなっても、隣人の許可なしには動けません。
さらに厄介なのが、隣人が変わったときです。引越しや相続で隣人が変わると、最初に決めた話が通じなくなることがあります。「そんな話は聞いていない」というトラブルに発展するリスクは、決して小さくありません。
多少コストがかかっても、全額自費で内積みにする方が、長い目で見ると安心です。
ブロック塀の仕様の選び方
内積みにすると決めても、どのグレードのブロックを選ぶかは状況によって変わります。
- 車が通らない場所・高さが低い場所: 標準的なコンクリートブロックでもOK
- 車が入ってくる駐車場まわり: 車がぶつかる可能性があるため、強度の高いブロックを選ぶ
コストを抑えたい場合は、場所によってブロックのグレードを変えるのが現実的な選択肢です。
ポイント2: 鉄筋の施工方法を必ず確認する
崩壊したブロック塀から学んだこと
近所でブロック塀が倒れている現場を見る機会がありました。そこで知ったのが、ブロック塀の強度はブロックそのものよりも「鉄筋の入れ方」で大きく変わるということです。
鉄筋の施工方法には大きく2種類あります。
フック加工とは
フック加工は、基礎を施工するときに鉄筋の末端をL字型(かぎ状)に折り曲げて、横筋に引っ掛ける工法です。
鉄筋が横に伸びる鉄筋(横筋)としっかり絡み合うため、引き抜き強度が高く、地震や外部からの力に対して粘り強く耐えられます。
差し筋アンカーとは
差し筋アンカーは、基礎が完成した後に穴を開けて鉄筋を差し込み、接着剤で固定する方法です。
後施工のため、基礎コンクリートと鉄筋の一体感がフック加工に比べて劣ります。定着強度が弱く、長期的に見ると崩壊リスクが高いとされています。
地元の外構業者の社長から「差し筋アンカーを使っている業者はまともな業者とは言えない」という話を直接聞きました。それほど業界内でも差し筋アンカーの評価は低いです。
見積もりの段階で確認する
フック加工か差し筋アンカーかは、見積書や施工説明書に記載がある場合もありますが、書いていなければ業者に直接確認してください。「鉄筋のフック加工で施工してもらえますか?」と一言聞くだけです。
ポイント3: フェンスはピッチと高さを先に決める
フェンス穴のピッチは後から変えられない
フェンスを取り付ける際、支柱を立てるための穴をブロック塀の天端に開けます。この穴の間隔を「ピッチ」と呼びます。
ピッチはブロック施工時に決まります。後から変更する場合は「コア抜き工事」という穿孔作業が必要で、1箇所につき5,000〜10,000円の追加費用がかかります。2mピッチで施工したけれど後から1mに変えたい、となると穴の数だけコストが発生します。
目隠しフェンスは1mピッチが推奨
LIXILやYKK APなどのフェンスメーカーの施工説明書には、フェンスの高さに応じた推奨ピッチが記載されています。
| フェンスの高さ | 推奨ピッチ |
|---|---|
| H1200mm未満 | 2mピッチでも可 |
| H1200mm以上 | 1mピッチ推奨 |
| H1500mm以上 | 1mピッチがほぼ必須 |
目隠し目的でフェンスを設置する場合、高さは地面から180〜200cm程度は必要です(大人の目線をカバーするため)。この高さになると、1mピッチがほぼ必須になります。
2mピッチで施工してしまうと、高いフェンスを取り付けたときに支柱にかかる風圧がフェンスメーカーの想定を超えて、強風でフェンスが歪んだり倒れるリスクがあります。
法的な高さ制限を知っておく
ブロック塀とフェンスの合計高さには法律上の制限があります。
- ブロック塀の上面からフェンス上面まで: 120cm以下
- ブロック塀とフェンスの合計高さ: 220cm以下
目隠しを目的とする場合、地面から180〜200cmのフェンスが必要なので、ブロック塀の高さを計算に含めて設計することが重要です。
例えば、地面から180cmのフェンスを設置したい場合、ブロック塀の天端が地面から80cmの位置にあれば、フェンス部分は100cmになり法的制限の120cm以下に収まります。ブロック塀が高すぎると、フェンスが低くなって目隠しとして機能しないこともあります。
業者に依頼する前に「高さ制限を踏まえた設計になっているか」「コア抜き工事の追加費用は発生しないか」を確認しておくとスムーズです。
まとめ: 打ち合わせ前のチェックリスト
外構業者との打ち合わせ前に、以下の項目を整理しておきましょう。
自分で決めておくこと
- 内積みにする(隣人から折半を提案されても断る)
- フェンスの目的(目隠しか装飾か)と希望の高さを決める
業者に確認すること
| 確認項目 | 理由 |
|---|---|
| フック加工で施工してもらえるか | 差し筋アンカーは強度が劣る |
| フェンスのピッチは1mで施工してもらえるか | 後から変えるとコア抜き費用が発生する |
| 高さ制限(ブロック+フェンス220cm以下)を踏まえた設計になっているか | 法律上の制限を超えると是正工事が必要 |
| コア抜き工事の追加費用が発生しないか | ピッチ変更が前提になっていないか確認 |
外構は「住み始めてから気になる」部分が多い場所です。特にブロック塀は一度積んでしまうと修正コストが高く、鉄筋の施工方法などは完成後に確認できません。業者任せにせず、施工前に自分でポイントを押さえておくことが大切です。
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