一条工務店の窓を完全攻略|種類・ルール・断熱性能・ハニカムシェードの全知識
「西側に大きな窓をつけて、夏の西日で部屋が灼熱になった」――これは窓の選び方を間違えた典型的な後悔パターンです。
窓は壁の約6倍の熱が逃げる、家の中で最も弱い場所。しかも施主の後悔ランキングでいつも上位に入るテーマです。
この記事では、窓の種類・無料枠のルールと裏技・ハニカムシェードの選び方・窓をつけない方がいい場所まで、ろれさんの実体験を交えて完全解説します。
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まず結論: 窓は「減らす」方向で考える
窓が多いほど断熱性能は下がります。「明るい家にしたい」という気持ちはわかりますが、採光は窓1枚でも十分確保できます。迷ったら窓を減らす方向で設計士に相談しましょう。
窓の種類と断熱性能
一条工務店の窓は基本3タイプです。
FIX窓(はめ殺し窓)
開閉できない窓で、3種類の中で断熱性能・気密性が最も高いです。隙間が一切ないため、採光専用として最適です。
開き窓
外に押し出すタイプで、断熱性能も気密性も高めです。換気もできてバランスが良く、一番使いやすい窓です。
引き違い窓
左右スライド式で大きな開口部を確保できますが、断熱性能・気密性は低めです。人が出入りできる大きさが必要なバルコニーへの出入口などに使います。
性能の順番は FIX窓 > 開き窓 > 引き違い窓 です。
一条工務店の窓の断熱性能
一条工務店の窓は「防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ」という高性能な窓です。3枚のガラスに2枚のLow-E膜とアルゴンガスが入った構造で、U値(熱貫流率)は約0.8〜1.0。他社の標準仕様(U値2.0〜2.5)と比べて圧倒的に高性能です。さらにハニカムシェードを併用すると、U値が0.6まで下がります。
窓の無料枠ルールと裏技
部屋の広さ別の無料枠
一条工務店では部屋の広さによって無料でつけられる窓の数が決まっています。
| 部屋の広さ | 無料枠 |
|---|---|
| 2畳以下 | 0か所 |
| 3〜9畳 | 2か所 |
| 10〜11畳 | 3か所 |
| 12畳以上 | 4か所 |
2畳以下の部屋に窓をつけると有料になります。ろれさんの家は玄関が2畳だったため、窓をつけると有料になる計算でした。玄関は家の中でも断熱性が最も低い空間なので、窓をつけるとさらに断熱性能が下がります。ろれさんは暖かさを優先して玄関の窓はなしにしました。
裏技1: 連窓カウント
同じ型番の窓を近くに並べると、複数枚でも1か所としてカウントされます。2枚並べても無料枠の消費は1か所だけ。窓面を広くしながら無料枠を節約できます。
裏技2: 図面上の部屋分割
LDK22畳をリビング12畳とダイニング10畳に図面上で分けると、無料枠が4か所から7か所に増えます。実際に壁で仕切る必要はなく、図面上の名前を変えるだけでOKです。知っているだけで数万円の差になります。設計士さんに相談してみましょう。
窓の色・高さのカスタマイズ
窓枠の色
室内側のサッシは白固定で変更できません。ただし窓枠やドア枠、幅木は「造作色合わせ」で建具と同じ色に統一できます。
外側のサッシは4色から選択できます。
- ホワイト
- アーバングレー(一番人気。汚れが最も目立ちにくい)
- ブラック(水垢が目立つため注意)
- 木目調ブラウン
窓の高さ
窓の高さはミリ単位で指定できます。腰高窓なら床から80cm程度、高窓にすれば天井近くに設置してプライバシーも確保できます。
カスミガラスと透明ガラスの使い分け
外から見られたくない場所にカスミガラスを選びましょう。浴室・トイレ・隣家が近い窓が代表的な場所です。子どもが触る高さの窓もカスミの方が手垢が目立ちません。
迷ったら透明にしておいて、あとから目隠しシートを貼ることもできます。
採光・換気の法律と窓の裏技
採光規定
居室には床面積の1/7以上の採光面積が必要という法律があります(建築基準法第28条)。
換気規定と一条工務店のルール
換気は床面積の1/20以上の開口が必要ですが、機械換気で免除もできます。ただし一条工務店ではこの免除を使わないため、換気用の開く窓の設置が必須です。
FIX窓だけの部屋を作る裏技
壁で仕切らなければ、その空間はLDKの一部として扱われます。換気量もLDK側の開く窓でまかなえるため、その空間にはFIX窓だけを採用できます。ろれさんの家もこの方法を使っています。
逆に壁で仕切ると独立した居室扱いになり、必ず換気用の窓が必要になります。
なお、壁で仕切らないとアクセントクロスの部屋数が減るため、天井と壁合わせて約1万4千円の節約にもなります。
方角別の窓の考え方
方角を間違えると住んでから後悔します。
| 方角 | 考え方 |
|---|---|
| 南面 | 日射を取り込みたい。大きめの窓がおすすめ。ただし軒を伸ばして夏の日差しを防ぐ(一条工務店は945mmまで可) |
| 西面 | 夏の西日が強烈。窓は極力減らすのがおすすめ。西側の窓で後悔している施主さんはとても多い |
| 東面 | 朝日が意外と強い。遮熱ハニカムシェードを最初からつけておくのが安心 |
| 北面 | 日射がほとんどない。最低限の窓で十分 |
家具の配置と窓の位置
窓が多いと壁面が減り、タンスや本棚を置く場所がなくなります。よくある失敗パターンは以下の通りです。
- テレビの対面に窓: 光の反射で画面が見づらく、昼間はカーテンを閉めないとテレビが見えない
- ベッドの横に窓: 冬に冷気が下りてきて寒くて眠れない
家具の配置を先に決めてから、窓の位置を設計するのがおすすめです。
窓をつけない方がいい場所3選
過去の施主さんの知見でも、以下の場所は窓なしの方がよかったという声が多いです。
1. お風呂
- 気密性が下がりカビの原因になる
- 防犯リスクがある
- 窓を開けると外からカビの胞子が侵入する
24時間換気があるので、換気目的の窓は不要です。
2. 脱衣所・洗面所
- 結露してカビが生える
- 収納スペースが減る
- ハニカムシェード代が増える
3. トイレ
換気扇があれば十分です。冬はハニカムシェードを閉めっぱなしで窓の意味がありません。
ハニカムシェード完全ガイド
ハニカムシェードは一条工務店の窓につける断熱ブラインドです。現在は全種類有料オプションです。
3種類の特徴
| 種類 | 特徴 | おすすめ用途 |
|---|---|---|
| 断熱タイプ | クリーム色、3層構造、光を通す | リビング・一般居室 |
| 遮熱タイプ | グレー色、遮光1級、ほぼ真っ暗 | 寝室・子供部屋 |
| レースタイプ | 1層構造、レースカーテン的 | 目隠し+採光 |
ダブルハニカムシェード
2枚のシェードを組み合わせられます(電動専用、1か所約5万円)。
- 断熱+レース: 昼はレースで目隠し、夜は断熱で保温
- 遮熱+レース: 寝室や子供部屋に最適。夜は完全遮光
- 断熱+断熱: 寒冷地向け。断熱性能を最大化
手動 vs 電動
電動は1か所約1万円のオプションです。
電動のメリット:
- リモコンで全窓一気に開け閉めできる
- 紐がなくてスッキリ
- 吹き抜けや手が届かない小窓には必須
- 朝の忙しい時間でも楽に操作できる
さらにSwitchBot指ボットを使えば、赤外線経由で電動ハニカムシェードのリモコンを操作できます。AlexaなどのスマートスピーカーでAI音声操作も可能になります。
手動の場合は紐の位置を左右どちらかに指定できます。家具の配置を考えて決めましょう。
紐の長さの決め方
ミリ単位で指定できますが、製造誤差が最大15cmあります。窓枠の下よりも10〜15cm短めに指定すれば、はみ出すことはありません。
結露対策
ハニカムシェードを完全に閉じると窓との間に空気が溜まって結露の原因になります。下を10〜15cm開けておくのが最も効果的で、空気が循環して結露を防げます。
最近の電動ハニカムシェードには、閉めるボタンを2回目長押しすると自動で下から数cm開いた状態で止まる機能があります。結露対策が自動でできる便利な機能です。
照明と窓の関係
意外と知られていないのが、照明の選び方が窓の見え方に影響するという点です。
通常のダウンライトだと天井の発光体が窓に反射して、夜に外の景色が見えなくなります。グレアレスダウンライトなら光源が奥まっているため、窓への映り込みがほぼありません。
お庭や外構にこだわる場合は、窓の近くの照明をグレアレスにすると夜でも景色がきれいに見えます。窓の計画と照明計画は合わせて考えるのがポイントです。
ろれさんの窓の方針
ろれさんは断熱性能を最大化するために、窓を極限まで減らす方針で設計しています。
- 法律上必要な最小限の開き窓・引き違い窓のみ設置
- どうしても採光が必要な場所だけFIX窓
- お風呂・脱衣所・トイレは窓なし
- 網戸は作業部屋と寝室のみ(冬に床暖房で部屋が暑くなったとき、窓を開けて涼むため)
窓一つ一つに意味を持たせることで、断熱性能と快適さを両立しています。
まとめ
| ポイント | 結論 |
|---|---|
| 窓の種類 | FIX窓が最高性能。換気が必要な場所だけ開き窓 |
| 無料枠の裏技 | 連窓カウント・図面分割で無料枠を増やせる |
| 方角 | 西面は最小限に。家具配置を先に決める |
| 窓なしがおすすめ | お風呂・脱衣所・トイレ |
| ハニカムシェード | 電動一択。結露対策は下を10cm開ける |
| 照明との関係 | グレアレスダウンライトで夜の映り込みを防ぐ |
窓は後から変更するのが難しい部分です。設計の段階で方角・家具配置・法律を踏まえてしっかり検討しましょう。