一条工務店で家を建てると、ほぼ必ず聞かれるのが「太陽光、どのくらい載せますか?」です。 数百万円の追加費用なので、「本当に元が取れるの?」と迷う方は多いと思います。

この記事では、太陽光を「住宅ローンで買える投資商品」として、利回りを計算しました。 使ったのは、一条工務店で埼玉に平屋を建てているろれさんの、太陽光13.475kW+蓄電池のシミュレーションです。

先に一言でまとめると、太陽光は「現金で買うなら微妙。でも住宅ローンで買えるならアリ」です。 一条の太陽光は建物の一部なので、投資用の太陽光と違って住宅ローンで買えます。

  • 現金で買う場合:利回りでは太陽光が上でも、途中で売れず、1軒の屋根に故障と売電単価のリスクが集まる。現金なら、いつでも売れて分散も効くS&P500に回すほうが安心
  • 住宅ローンで買う場合:手元の現金を1円も使わず、金利1〜2%前後のお金で買えて、毎月の収支は初月からプラス

この記事の内容は動画でも解説しています(クリックで再生)

まず結論:利回りは約9%、ローン金利を大きく上回る

項目数字
太陽光の利回り(30年・パワコン交換込み)約9%
住宅ローンの金利変動で1〜2%前後、フラット35は3.83%(2026年10月)
毎月の収支(金利2%で借りた場合)1〜4年目は月+約2.6万円、5年目以降も月+約8,500〜1.1万円
何年もてば元が取れるか現金で払うなら9年、ローンで買うなら11年
太陽光は住宅ローンで買える利回り約9%の投資。利回り(30年・パワコン交換込み)は約9%、住宅ローンの金利は変動1〜2%前後でフラット35は3.83%(2026年10月)、毎月の収支は金利2%で借りた場合に1〜4年目は月+約2.6万円、5年目以降も月+約8,500〜1.1万円。売電を1円も数えなくても利回りは約2%で、ローン金利と同じくらいは回る

住宅ローンは、個人が借りられるお金の中で一番金利が低いお金です。 その低い金利で借りて、金利より高く回るものに使えば、差の分だけ得をします。 ろれさんが太陽光を屋根に載る最大まで載せたのは、一条の太陽光はコストパフォーマンスがよいと考えたからです。

ろれさんはまだ建築中で、入居は2027年2月の予定です。 この記事の数字は一条のシミュレーションをもとにした試算で、実際の発電や電気代の実績ではありません。

一条工務店を検討中の方へ:来場予約の前に紹介制度を

本題の前に、これから一条工務店を検討する方に1つだけ伝えておきたいことがあります。

一条工務店には、オーナーや建築中の施主から紹介を受けると、カップボードなどのオプションが無料になる紹介制度があります。 ただし、展示場の来場予約より前に申し込むのが条件です。 公式サイトで来場予約をしただけでも紹介が使えなくなるので、予約より先に手続きしてください。

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太陽光を投資商品として見ると、売電があれば利回りは約8〜9%

ろれさんの太陽光は13.475kW、蓄電池は7.04kWhで、搭載費用は273.4万円(税込)です。 一条のシミュレーションの発電量をもとに、条件を変えて30年間の利回り(IRR)を計算しました。 利回りは、最初に払った273.4万円を年何%で運用したのと同じ結果になるかを表す数字です。

売電があれば条件を変えても利回りは約8〜9%という横棒グラフ。一条のシミュレーションどおり(売電15円、11年目以降11円)は9.3%、2026年度の売電単価(24円、8.3円、10年の買取期間が終わったあとは7円)は9.2%、さらに蓄電池が15年で寿命・交換しない場合は8.4%、売電ゼロで自家消費と蓄電池の節約だけなら1.9%。どれも搭載費用273.4万円とメンテナンス費70万円を引いた30年間の利回り
条件30年の利回り
一条のシミュレーションどおり(売電15円、11年目以降11円)9.3%
2026年度の売電単価(1〜4年目24円、5〜10年目8.3円、10年の買取期間が終わったあとは7円)9.2%
2026年度の売電単価で、さらに蓄電池が15年で寿命を迎え、交換しない場合8.4%
売電ゼロ(自家消費と蓄電池の節約だけ)1.9%

どの条件も、30年間の効果から16年目のパワコン交換などのメンテナンス費70万円を引き、最初に払う搭載費用273.4万円と比べています。 売電の単価を今の制度に合わせても、蓄電池が途中で寿命を迎えても、利回りは8%を下回りませんでした。

一番下の「売電ゼロ」は、使い切れなかった電気を1円も売れなかった場合です。 それでも利回りは約2%で、住宅ローンの金利と同じくらいは回ります。 つまり、利回りの大部分は売電が支えています。

その9%、一条が売るために盛った数字じゃない?

ここまでの計算は、すべて一条のシミュレーションの発電量が前提です。 一条を検討していると、「売るために、いい数字を出しているだけでは?」と一度は疑いますよね。 シミュレーションが盛られていたら、この記事の利回りも崩れます。

そこで、施主がブログやYouTubeで公開している「シミュレーションと実際の発電量」を集めて比べました。

一条のシミュレーションは盛っている?施主の実績と比べた横棒グラフ。実績÷シミュレーションは、富山10.5kWが123%、群馬20.09kWが122%、静岡11.76kWが130%、HUG meが125%、兵庫が116%、13.75kWが115%、10.29kWが124%、東京13kWが123%、北陸12.75kWが112%、奈良10.5kWが123%、19kWのⅢ地域が97%。比べられた12件中11件で実績がシミュレーションを上回った。ろれさんのシミュレーションは1kWあたり年1,167kWhで、国の想定の約1,200kWh並み、昔の一条のシミュレーション(866〜1,130kWh)より高め
結果件数
実績がシミュレーションを上回った11件(上回った幅はおおむね1〜2.5割)
実績がシミュレーションを下回った1件(97%)

数字で比べられた12件のうち、11件で実績がシミュレーションを上回っていました。 施主のブログには、「営業さんから、一条はシミュレーションを控えめに出していると聞いた」という話もいくつか書かれています。 一条の公式サイトにそう書かれているわけではなく、施主が聞いた話です。

ろれさんのシミュレーションは、昔ほど控えめではない

上回った例の多くは、2015〜2021年ごろに作られたシミュレーションです。 当時のシミュレーションは、パネル1kWあたりの年間発電量を866〜1,130kWhと低めに見積もっていました。

ろれさんのシミュレーションは1kWあたり年1,167kWhで、昔よりも高めに出ています。 国が住宅用の太陽光で想定している発電量(1kWあたり年約1,200kWh)と、ほぼ同じです。

比べる相手1kWあたりの年間発電量
昔の一条のシミュレーション(2015〜2021年ごろ)866〜1,130kWh
ろれさんのシミュレーション(2025年)1,167kWh
国の想定(住宅用、2024年)約1,200kWh

なので、ろれさんのシミュレーションは盛った数字ではなさそうです。 ただ、昔の施主のように2割上回ると期待するのは楽観的で、上回っても1割くらいまでと見ておくのが安全です。 うまくいった人ほど実績を公開しやすく、下回った例も1件あったので、保証ではありません。

施主の実績の出典と、比べ方の注意は記事の最後の【詳細】にまとめています。

比べる相手は、住宅ローンの金利

太陽光の利回りが9%あっても、借りたお金の金利が10%なら損をします。 ローンで買うなら、比べるべきなのは借りるお金の金利です。

比べる相手は住宅ローンの金利。太陽光の利回り9.2%に対して、変動1.5%なら差+7.7%、変動2.0%なら差+7.2%、フラット35の3.83%なら差+5.4%。低い金利で借りて金利より高く回るものに使うと、差がそのまま得になる
住宅ローンの金利太陽光の利回り(2026年度の売電単価で9.2%)との差
変動 1.5%+7.7%
変動 2.0%+7.2%
フラット35 3.83%(2026年10月の最低金利)+5.4%

一条工務店の太陽光は、建物の一部として住宅ローンに含められます。 手元に1円もなくても、1〜2%前後のお金で、9%前後で回るものが買えるわけです。

2026年9月の利上げで金利は上がっていますが、固定金利のフラット35でも差は5%以上あります。 ろれさんの住宅ローンの選び方は利上げでも変動金利を選んだ理由で書いています。

ローンで買っても、毎月の収支は初月からプラス

利回りの話は分かりにくいので、毎月の収支で見てみます。 273.4万円を35年・金利2%で借りると、返済は月9,057円です。

ローンで買っても毎月の収支はプラス。金利2%の返済は月9,057円。太陽光の効果は1〜4年目が月35,058円で差し引き+26,001円、5〜10年目が月19,949円で+10,893円、11〜20年目が月18,001円で+8,944円、21〜30年目が月17,513円で+8,456円。30年間の効果約668万円から35年間の返済総額約380万円を引いて約+288万円
期間太陽光の効果(月)ローン返済(月)差し引き(月)
1〜4年目35,058円9,057円+26,001円
5〜10年目19,949円9,057円+10,893円
11〜20年目18,001円9,057円+8,944円
21〜30年目17,513円9,057円+8,456円

太陽光の効果は、売電の収入と、電気を買わずに済んだ分を足したものです。 1〜4年目が大きいのは、2026年度の売電単価が最初の4年だけ24円と高いからです。 表の月額には、16年目のメンテナンス費70万円を入れていません。

30年間の効果は約668万円(メンテナンス費を引いたあと)、35年間の返済総額は約380万円です。 ローンで買っても、差し引きで約288万円が残る計算になります。

この計算では金利が変わらないものとしているので、返済は毎月同じです。 電気代が上がると、電気を買わずに済む分が増えるので、太陽光の効果も増えます。 返済額が変わらない支払いで、電気代の値上がりに強い収入を買う形です。

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「太陽光よりS&P500のほうがいい」への答え

投資をしている方からは「S&P500なら年5〜7%は期待できる。太陽光なんかより株を買ったほうがいい」と言われそうです。 利回りだけなら太陽光の約9%が上ですが、S&P500はいつでも売れて分散も効くので安心だ、という考え方は分かります。

S&P500のほうが上?住宅ローンでは買えない。住宅ローンで買えるものは家・土地・太陽光・蓄電池・外構などで金利は変動1〜2%前後。住宅ローンで買えないものはS&P500・オルカンなどの投資信託で、期待リターンは年5〜7%(保証なし)。低金利のお金は家の中で金利を上回るものに、手元の現金はNISAへ

ただ、住宅ローンで借りたお金で、S&P500は買えません。 住宅ローンの使い道は、家・土地・外構など住宅に関わるものに限られています。

なので、お金の出どころで使い道を分けます。

  • 住宅ローンのお金は、ローン金利を上回る太陽光に使う
  • 手元の現金や毎月の余裕資金は、NISAでS&P500や全世界株式(オルカン)に回す

太陽光とS&P500のどちらか一方を選ぶのではなく、両方やるのがろれさんの考え方です。

毎月の黒字をS&P500に積み立てると、年5%なら30年後に約895万円

太陽光をローンで買うと、毎月の収支は初月からプラスでした。 この毎月の黒字を、そのままS&P500に積み立てたらどうなるかも計算しました。 30年後の評価額から、そのときのローンの残り(約52万円)を引いた金額で見ます。

毎月の黒字をS&P500に回したら30年後は?毎月の黒字(1〜4年目約2.6万円、5年目以降約8,500〜1.1万円)を積み立て、30年後のローン残り約52万円を引いた金額は、年3%で約568万円、年5%で約895万円、年7%で約1,417万円。S&P500の利回りは保証されないので、暴落しても返済を続けられる範囲で
S&P500の利回り(年)30年後の評価額 − ローンの残り
3%約568万円
5%約895万円
7%約1,417万円

手元のお金を1円も使わずに始めて、30年後には太陽光の効果と運用益が積み上がる計算です。 16年目のメンテナンス費70万円も、積み立てた中から払う前提にしています。 S&P500の利回りは保証されないので、ここはあくまで「期待値どおりに回った場合」の数字です。

現金があっても、住宅ローンは使う

手元の現金をNISAに回す考え方は、家そのものの支払いにも当てはまります。 「現金で家を一括で買えるなら、そのほうがいいのでは?」という疑問に答えます。

現金があっても住宅ローンは使う。現金一括で家を買うと手元の現金が家に固定されて運用できない。住宅ローンで家を買えば現金はNISAでS&P500へ回せて、運用益とローン金利の差が残る(金利の低いローンと住宅ローン控除)。投資の利回りは保証されないので、暴落しても返済を続けられる範囲で借りる

ろれさんの考えは「どんなにお金があっても、住宅ローンは使うべき」です。 現金一括で家を買うと、その現金は家に固定されて、運用に回せなくなります。 S&P500のように長期で金利を上回ると期待できる投資先があるのに、全額を家に入れてしまうのはもったいないからです。

住宅ローンには住宅ローン控除もあります。 省エネ基準を満たす新築なら、年末の借入残高の0.7%が最長13年間、所得税などから差し引かれるので、実質の金利はさらに下がります(借入限度額や所得などの条件があり、制度は年によって変わります)。

一方で、投資の利回りは保証されていません。 ろれさん自身は、手元の資金で一括返済できる範囲で借りて、金利が上がりすぎたときの逃げ道を残しています。

住宅ローンで、少しだけレバレッジをかける

太陽光をローンで買うのは、借りたお金で投資すること、つまりレバレッジをかけた投資です。 ただ、一般のレバレッジ投資で借りるお金とは性質が違います。 住宅ローンは、個人が借りられるお金の中で一番金利が低く、金利が変わらなければ35年の返済額も決まっているお金です。 273.4万円なら、金利2%で月9,057円です。

リスクの中身は、ローンのほうではなく太陽光のほうにあります。 壊れること、売電の単価が下がること、発電がシミュレーションより少ないことです。 シミュレーションどおりなら初月から毎月の収支がプラスになるので、ろれさんは「これくらいのリスクなら許容できる」と考えています。

もちろん、返済が家計を圧迫するなら話は別です。 S&P500が暴落しても、太陽光が壊れても、返済を続けられる範囲で借りることが前提です。


何年壊れなければ元が取れる?

投資として見るなら、「途中で壊れたらどうなるの?」も気になるところです。 何年動けば元が取れるかを計算しました。

何年壊れなければ元が取れる?現金で払った場合は9年目に効果の合計が搭載費用273.4万円を超える。ローンで買った場合(金利2%)は11年目に黒字の累計が残りのローンを超え、ここで一括返済しても手元にプラスが残る。保証があるのはパワコンと蓄電池の15年(一条公式)、保証がないのは発電量と利回りでシミュレーションは目安
買い方元が取れる年考え方
現金で払う9年効果の合計が搭載費用273.4万円を超える年
ローンで買う(金利2%)11年毎月の黒字の累計が、ローンの残りを上回る年

ローンで買った場合は、太陽光が壊れてもローンの返済は残ります。 11年目を過ぎれば、その時点でローンを一括返済しても、それまでの黒字のほうが多く手元にプラスが残ります。 裏を返すと、10年目までに太陽光が完全に止まり、直さなかった場合は損になります。

保証があるもの、ないもの

保証があるもの保証がないもの
パワコン本体と蓄電池ユニットは15年(一条公式)発電量と利回り。シミュレーションは目安

元が取れる11年までは、パワコンと蓄電池が保証の期間に入っています。 一方で、一条の公式サイトにも「シミュレーション値は目安であり、数値や期間を保証するものではありません」と書かれています。 発電量や売電の収入がシミュレーションどおりになることは、誰も保証してくれません。

利回りを下げる4つのリスク

約9%は、一条のシミュレーションをもとにした数字です。 利回りを下げる要因も、先に知っておいてください。

利回りを下げる4つのリスク。1売電単価が下がる、卒FIT後の単価は決まっていない(シミュレーションは7〜11円)。2蓄電池の寿命、15年で寿命・交換しないと約8.4%に。3金利の上昇、変動金利が上がると差が縮むがフラット35の3.83%でも差は+5%台。4発電量がシミュレーションと違う、屋根の向き・影・天候で変わり、数字は一条の試算で実績ではない
リスク内容
売電単価が下がる10年の買取期間が終わったあとの単価は決まっていない。この記事の計算は7〜11円
蓄電池の寿命仮に15年で寿命を迎えて交換しないと、利回りは約8.4%に下がる
金利の上昇変動金利が上がると差が縮む。それでもフラット35の3.83%と比べて差は+5%台
発電量の違い屋根の向き・影・天候で変わる。発電が1割減ると、利回りは約7.6%(売電と自家消費の両方が減る場合)〜8.4%(売電だけが減る場合)

一番大きいのは、売電の単価です。 10年の買取期間が終わったあとの単価が1円違うと、30年間の効果は約20万円変わります(計算は太陽光13.475kWの収支シミュレーションで書いています)。

太陽光の利回りが低くなりやすい家

利回りは、屋根の向きとどれだけ載せられるかで大きく変わります。 次のような家は、ろれさんの数字よりかなり低くなる可能性があります。

  • 屋根が北向き、または周りの建物や木の影がかかる
  • 屋根が小さく、載る容量が少ない(足場代や工事費の固定費が薄まらず、1kWあたりの単価が上がる)

返済が増えて家計に余裕がなくなる場合も、載せる量を慎重に考えたほうがいいです。

一条工務店の太陽光は屋根一体型で、あとから足すことができません。 載せるかどうか、どれだけ載せるかは、間取りと屋根を決める段階で決め切る必要があります。 載る量が屋根の形でどう変わるかは太陽光は屋根の形で積載量が変わるにまとめています。

【詳細】試算の前提と計算方法

ここからは、数字の根拠を確認したい人向けです。

前提にした数字

項目数字
太陽光と蓄電池13.475kW + 蓄電池7.04kWh(パワコンが9.9kWなので申請は9.900kW、余剰買取)
搭載費用273.4万円(見積の税抜2,485,000円に消費税を足した金額)
売電量(年)1〜10年目 11,548kWh、11〜20年目 10,483kWh、21〜30年目 9,793kWh
自家消費と蓄電池の節約(年)1〜10年目 143,543円、11〜20年目 142,629円、21〜30年目 141,607円
メンテナンス費16年目に70万円(パワコン交換など)
発電量の劣化年0.5%(一条のシミュレーションの前提)

売電量と節約額は、一条のシミュレーションの数字です。 一条のシミュレーションでは、30年間の予想メリットが819万円、貯蓄総額が475.6万円で、差は343.4万円です。 この差から搭載費用273.4万円を除いた70万円を、メンテナンス費としています。 内訳はシミュレーションに書かれていません。

売電単価の置き方

シナリオ1〜4年目5〜10年目11年目以降
一条のシミュレーションどおり15円15円11円
2026年度の売電単価24円8.3円7円

2026年度の24円・8.3円は、住宅用(10kW未満)の国の買取価格です。 11年目以降の7円は、一条工務店の公式サイトの試算条件に合わせました。 制度の仕組みは一条工務店の太陽光FIT完全解説で整理しています。

利回り(IRR)の計算

利回りは、最初に273.4万円を払い、その後30年間の効果(メンテナンス費を引いたもの)を受け取るとして、内部収益率(IRR)で出しました。 IRRは、毎年の受け取りを複利で割り引いたときに、払った金額とちょうど釣り合う利率です。 効果を受け取る時期が早いほど高くなるので、売電単価が前半に高い2026年度の制度でも、シミュレーションどおりとほぼ同じ9%台になります。

「蓄電池が15年で寿命」のシナリオは、16年目以降の蓄電池の節約(年約6.7万円)をゼロにしています。 交換すれば節約は続きますが、交換費用がかかります。

元が取れる年とS&P500積立の計算

元が取れる年は、2026年度の売電単価のシナリオで計算しました。 現金の場合は、効果の累計が273.4万円を超える年です。 ローンの場合は、「毎年の効果 − ローン返済」の累計が、その年の終わりのローン残高を上回る年です。

S&P500の積立は、毎月の「効果 − ローン返済」を月複利で積み立て、16年目にメンテナンス費70万円を差し引き、30年後の評価額から30年後のローン残高(約52万円)を引いています。 税金と手数料は入れていません。

施主の実績とシミュレーションの比較

施主地域・容量実績 ÷ シミュレーション出典
Aoiのi-smartで快適ライフ富山・10.5kW1〜6年目の通算で123%https://www.aoiichijou.com/entry/2024/02/17/
ismart-blog群馬・20.09kW1〜3年目で120〜125%https://www.ismart-blog.com/photovoltaics-3anniversary/
後悔しない家づくり応援!i-smartブログ静岡・11.76kW3年平均で130%(容量の差を補正すると約110%)https://ichijou-ismart.hatenablog.com/entry/20201221_solar-panel_simulation
amanatsublog記載なし1年目で125%https://amanatsublog.com/hugmehatsudennzisseki1/
hiro-hyogo記載なし2〜10年目の平均で約116%https://hiro-hyogo.com/2024/04/19/sps/
まずまずガレージハウス(YouTube)13.75kW1〜4年目で113〜119%https://www.youtube.com/watch?v=Ny-q-oBzxxk
tenmaruco10.29kW約124%https://tenmaruco.xsrv.jp/ichijyo-solar
ichijo-guide で紹介されている施主東京・13kW119〜127%https://www.ichijo-guide.com/solar-simulation/
fukuihuman1北陸・12.75kW4〜10月の合計で112%https://fukuihuman1.com/ichijo-electricitysales/
hobe2suppe奈良・10.5kW11月で119〜127%(3年分)https://hobe2suppe.com/electricity-bills-2020-2022-nov/
Kish i-smart life記載なし12か月すべて上回り、年間で約2,000kWh多いhttps://kish-ismart.com/entry/hikaku-simu-jisseki
nas-noteⅢ地域・19kW2023年で97%(1〜3月に大きく下回った)https://nas-note.com/entry/baiden_2023

比べ方は施主ごとにそろっていません。 容量が違うもの、劣化を見込んだ予測値と比べたもの、一部の月だけのもの、ほかのサイト経由の数字も含みます。 冬(1〜3月)や雪、南側の影がある家では、シミュレーションを下回る月もあります。

国の想定の約1,200kWhは、調達価格等算定委員会「調達価格等に関する報告」(2024年4月、https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/gian_hokoku/20240409chotatsu.pdf/$File/20240409chotatsu.pdf)で、住宅用太陽光の設備利用率を13.7%と想定している値を1年分に直したものです。

ローン返済の計算

返済額は、273.4万円・35年・元利均等返済・全期間同じ金利として計算しました。

金利月々の返済35年間の返済総額
1.5%8,371円約352万円
2.0%9,057円約380万円
3.83%11,828円約497万円

ローンは35年、効果の計算は30年までです。 31年目以降も返済は5年残りますが、パネルが発電を続ければ効果も続きます(シミュレーションの範囲外なので、この記事の計算には入れていません)。

まとめ:太陽光は「ローン金利との差」で判断する

  • ろれさんの太陽光13.475kW+蓄電池(273.4万円)は、30年の利回りが約9%(パワコン交換込み)
  • 住宅ローン金利(変動1〜2%前後、フラット35 3.83%)を5〜7%上回る
  • 金利2%で借りても、毎月の収支は初月からプラス。11年もてば、一括返済しても手元にプラスが残る
  • 毎月の黒字をS&P500(年5%)に積み立てると、30年後にローンの残りを引いて約895万円
  • 公開されている施主の実績は、12件中11件で一条のシミュレーションを上回っていた
  • S&P500は住宅ローンでは買えない。ローンは太陽光に、手元の現金はNISAに
  • 売電がゼロだと利回りは約2%。損得を決めるのは売電

一条工務店の太陽光はあとから足せないので、最初の間取りと屋根を決める段階で、載せる量まで決めておく必要があります。 これから一条工務店を検討する方は、展示場の来場予約の前に紹介制度の手続きを済ませておくと、オプションの特典を受けられます。

ろれさんに紹介をお願いする

紹介制度の詳しい条件はこちらの記事、知り合いに一条オーナーがいない場合は知り合いがいなくても使える紹介制度を参考にしてください。

この記事の情報について

  • 太陽光の発電量・売電量・節約額は、一条工務店の「オリジナル『太陽光発電+蓄電池』システムシミュレーション」(ろれさんの家、屋根3.5寸・南西15°、2025年3月作成)の数字です。一条の試算で、実績ではありません
  • 搭載費用は、見積書の「オリジナル太陽光&蓄電池パッケージ 発電容量13.475kW」2,485,000円(税抜)に消費税を足した273.4万円です
  • 利回り(IRR)、毎月の収支、ローンの返済額は、上の数字から計算した試算です
  • 住宅用の買取価格は、資源エネルギー庁「買取価格・期間等」(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_kakaku.html)によります
  • 期間終了後7円と、パワコン・蓄電池の15年保証、シミュレーション値を保証しない旨は、一条工務店「大容量太陽光発電 & 長寿命蓄電池」(https://www.ichijo.co.jp/technology/energy/solar/)の記載です
  • フラット35の金利は、住宅金融支援機構の2026年10月の最低金利(借入期間21〜35年・融資率9割以下)です
  • 住宅ローン控除の控除率と期間は、国税庁「住宅借入金等特別控除」の案内によります。借入限度額は住宅の性能や入居年、世帯で変わります
  • 施主の発電実績は、上の【詳細】の表に載せた各施主のブログ・YouTubeの公開情報によります。一条の公式サイトには、シミュレーションを控えめに作っているという記載はありません