ろれさんの一条工務店攻略日記

山口県で一条工務店を建てる。下関だけが県内唯一の7地域になります【2026年版】

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山口県で一条工務店を検討していて、「県内で条件はどう変わるのか」「下関は他の市と何が違うのか」と気になっていませんか。

先に結論をお伝えすると、山口県は下関市だけが県内唯一の7地域です。7地域は関東や東海より温暖な区分で、断熱の基準値が県内の他の市とは変わります。しかも下関市の冬日は年1.8日しかありません。

私(ろれさん)は埼玉県で一条工務店の平屋を建築中の施主です。まだ入居前なので、下関の夏の夜も山口市の冬も体感していません。そのぶん公式サイト・気象庁・総務省統計局・住宅金融支援機構の数値だけを根拠に、山口で検討している方が最初に知っておきたいことをまとめます。


結論:下関だけ条件が違う。展示場は中国地方最多

先に要点をまとめます。

気になること山口県の答え
契約先はどこの会社?一条工務店の本体が直接担当
展示場は何ヶ所?14ヶ所(中国地方で最多)
建築棟数実績は?4,261棟(営業所設立33年超)
断熱の基準は県内で同じ?5・6・7地域の3区分に分かれる
下関市の気候の特徴は?熱帯夜38.9日、冬日はわずか1.8日
山口市の気候の特徴は?冬日42.0日、猛暑日10.5日
多雪区域はある?日本海側の一部に該当あり。最大160cm
光熱費の特徴は?電気代174,077円が全国8位

ここから、気候・地域区分・展示場・雪・光熱費の順に見ていきます。


下関は熱帯夜38.9日、冬日はわずか1.8日

まず気候の話から入ります。ここが山口県で一番の特徴です。

山口市と下関市の気候平年値。熱帯夜は10.9日と38.9日、冬日は42.0日と1.8日、猛暑日は10.5日と0.7日、1月の平均気温は4.4℃と7.2℃、年平均気温は15.6℃と17.0℃、年降雪量は26cmと2cm
気候(平年値)山口市下関市
熱帯夜(夜25℃以上)10.9日38.9日
冬日(0℃未満)42.0日1.8日
猛暑日(35℃以上)10.5日0.7日
1月の平均気温4.4℃7.2℃
年平均気温15.6℃17.0℃
年降雪量26cm2cm

同じ県内で、ここまで数字が反転する例はそう多くありません。

下関は「夏の夜が暑く、冬は冷えない」

下関市の冬日は年1.8日です。1年のうち最低気温が0℃を下回る日が2日もないということになります。1月の平均気温7.2℃、年平均気温17.0℃はいずれも中国地方の主要都市では最も高い数値です。

一方で熱帯夜は38.9日。年間で1ヶ月以上、夜になっても25℃を下回らない日が続く計算です。

猛暑日は0.7日しかありません。日中に35℃を超えることはほとんどないのに、夜は暑いというのが下関の特徴です。周囲を海に囲まれた地形が、日中の気温上昇も夜間の冷え込みも抑えていると読めます。

山口市は正反対

山口市は内陸の盆地です。冬日42.0日、猛暑日10.5日で、日中も夜も気温の振れ幅が大きくなります。年降雪量も26cmと、下関の13倍です。

熱帯夜は10.9日で、下関の4分の1以下です。夏の夜はきちんと気温が下がるということになります。

設計の主題が変わる

この差は、家づくりの優先順位をそのまま変えます。

下関市で建てるなら、夏の夜の暑さが主題です。熱帯夜38.9日は全国的に見てもかなり多い側で、寝室の温度管理が住み心地を左右します。冬の暖房負荷は小さいので、暖房設備に大きく投資するより、夏の快適性にお金をかけたほうが体感に返ってきやすい環境です。

山口市で建てるなら、冬の冷え込みと夏の日中の暑さの両方に対応する必要があります。冬日42.0日・猛暑日10.5日という組み合わせは、年間を通じて空調が働く条件です。

一条の標準仕様である床暖房は冬の底冷えに強い設備ですが、下関ではその出番が限られます。逆にさらぽか空調(床冷房とデシカント換気の組み合わせ)は、熱帯夜の多い下関で価値が出やすい設備です。

体感してから決めたい場合は、隣県の米子ハウジングテクノロジーセンター(鳥取県米子市両三柳263)が中国5県で唯一の住まいの体験館です。断熱体感ルームと全館さらぽか空調体験の両方があります。

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県内唯一の7地域は下関市(旧豊田町を除く)

省エネ地域区分の話です。

省エネ地域区分は、日本を1〜8地域に分けて断熱性能の基準値を決める仕組みです。数字が小さいほど寒い地域で、求められる断熱性能が高くなります。

山口県の省エネ地域区分。5地域は美祢市・下関市の旧豊田町・萩市の旧むつみ村ほかで断熱の要求が最も厳しい、6地域は山口市・宇部市など上記以外で中間、7地域は下関市の旧豊田町を除く区域で最もゆるい
地域区分該当する市町村断熱の要求
5地域美祢市・下関市(旧豊田町)・萩市(旧むつみ村ほか)最も厳しい
6地域山口市・宇部市など上記以外中間
7地域下関市(旧豊田町を除く)最もゆるい

山口県は5・6・7地域の3区分にまたがります。県内唯一の7地域が下関市です。

7地域は九州南部や四国の沿岸部と同じ区分で、本州では珍しい部類に入ります。私が建てている埼玉は6地域なので、下関の中心部は埼玉より1区分ぶん温暖な基準ということになります。

下関市の中で2区分にまたがる

注意したいのは、下関市の中で区分が分かれている点です。旧豊田町のエリアだけは5地域で、市内の他の区域(7地域)とは2区分の差があります。

旧豊田町は下関市の北東部、内陸の山あいにあるエリアです。同じ「下関市」という住所でも、断熱の基準値がまったく違うということになります。土地を検討するときは、市名だけでなく所在地で確認するのが確実です。

一条工務店は「標準仕様で全国どこでも断熱等級6以上をクリア」としており、グラン・スマートとアイ・スマートは「全国どこでも断熱最高等級7を標準仕様でクリア」と表記しています。ただし公式に「建築地やプラン、採用する仕様によっては満たせない場合があります」という注記が付いているので、狙っている等級がある場合は自分のプランで確認してもらうのが確実です。

7地域は基準そのものがゆるい区分なので、一条の標準仕様なら基準を大きく上回ることになります。断熱等級を満たすかどうかより、実際の住み心地でどこまで快適になるかで判断するほうが実態に合いそうです。


展示場14ヶ所は中国地方で最多

販売体制の話です。

中国5県の展示場数と建築棟数実績。山口県14ヶ所4,261棟、広島県10ヶ所、岡山県9ヶ所、鳥取県7ヶ所3,532棟、島根県4ヶ所2,774棟
展示場数建築棟数実績
山口県14ヶ所4,261棟
広島県10ヶ所
岡山県9ヶ所
鳥取県7ヶ所3,532棟
島根県4ヶ所2,774棟

山口県の展示場14ヶ所は中国5県で最多です。人口規模で言えば広島県のほうが大きいので、県の規模に対して展示場が多く配置されているということになります。

建築棟数実績は4,261棟で、公式サイトには「山口県戸建 着工棟数NO.1」と表記されています(住宅産業研究所調べ・対象2024年度、棟数は2026年4月末時点)。営業所設立は33年超です。

山口県は一条工務店の本体が直接担当しているエリアです。別会社が担当するエリアではないため、取扱商品やキャンペーンは全国共通の内容になります。同じ中国地方でも岡山県は一条工務店岡山という別会社が担当しているので、条件が違います。

実務面では、展示場の数が多いことは「近くで実物を見られる」という単純な利点につながります。県東部の岩国側でも西部の下関側でも、比較的近い距離に展示場があるという環境です。


多雪区域は日本海側の一部に限られる

雪の話です。

建築基準法では、雪の多い地域を「多雪区域」として特定行政庁(都道府県や市)が指定します。指定されると積雪荷重の計算条件が変わり、屋根や構造の設計に影響します。

山口県の垂直積雪量。萩市の鈴野川・弥富上下が160cm、萩市の片俣・吉部上下が150cm、阿武町の宇生賀・福田上下の標高300m以上が140cm、阿武町のそれ以外が120cm
区域垂直積雪量
萩市(鈴野川・弥富上下)160cm
萩市(片俣・吉部上下)150cm
阿武町(宇生賀・福田上下/標高300m以上)140cm
阿武町(上記以外)120cm

山口県で多雪区域に該当するのは、萩市・長門市・阿武町など日本海側の区域です。県全体では20cm〜160cmの幅があります。

中国地方の他県と比べると数値は小さい部類です。参考までに、岡山県には2.13m、広島県には2.05mの区域があります。山口県の最大値160cmは、それらの4分の3程度ということになります。

なお岩国市は「多雪区域なし」と明記しています。瀬戸内側の市町村では、雪の設計が論点になることは少ないと考えてよさそうです。下関市の年降雪量が2cmという数字を見ても、県西部の沿岸は雪とは縁の薄い地域です。

土地が日本海側の山間部にある場合は、所管の窓口に問い合わせて垂直積雪量を確認しておくと、設計の前提がはっきりします。

一条工務店は公式に「多雪地域では、積雪量1cmごとに約3kg/m²の積雪荷重に耐えられる構造計算も実施」としています。該当する土地で建てる場合、この構造計算が入ることになります。


山口市の電気代は全国8位・174,077円

光熱費の話です。ここは温暖な県のイメージとは違う数字が出ます。

山口市の光熱費。電気代174,077円は52市中8位で全国平均149,965円、プロパンガス27,414円は19位で平均20,309円、都市ガス24,820円は38位で平均39,035円、灯油10,501円は21位で平均15,094円
光熱費(年額)山口市全国順位(52市中)全国平均
電気代174,077円8位149,965円
プロパンガス27,414円19位20,309円
都市ガス24,820円38位39,035円
灯油10,501円21位15,094円

山口市の電気代174,077円は全国8位で、全国平均より年2万4千円ほど高い水準です。「温暖な西日本だから光熱費は安い」という想像とは違う結果になります。

理由の一端は、先ほど見た山口市の気候にあります。冬日42.0日・猛暑日10.5日という内陸の盆地気候は、夏も冬も空調が必要です。年間を通じて電気を使う条件が揃っています。

もうひとつは、エネルギーの構成です。都市ガス24,820円が38位と安い一方で、プロパンガス27,414円が19位に入っています。都市ガスの供給エリアが限られていて、プロパンと電気に依存する世帯が多いと読めます。

家づくりに引き寄せると、一条の標準は床暖房(電気ヒートポンプ式)とエコキュートなので、エネルギーは電気に寄る方向です。ただし断熱性能が上がれば同じ室温を保つのに必要な電力は減るので、単純に増えるとは限りません。

なお、この数字は山口市のものです。冬日1.8日の下関市では暖房の使い方がまったく違うはずなので、県西部で建てる場合は同じ前提で考えないほうがよさそうです。年日照時間は山口市1,862.0時間・下関市1,875.9時間でどちらも全国平均を上回る水準なので、太陽光の条件は悪くありません。


【詳細】山口で押さえておきたい細かい数字

ここからは細かい話です。読み飛ばしても本筋には影響しません。

建築費

住宅金融支援機構のフラット35利用者調査(2024年度・注文住宅)による山口県の数字です。

項目山口県全国平均
建設費3,337.6万円3,932.1万円
住宅面積105.9㎡118.5㎡
敷地面積342.2㎡329.7㎡
世帯年収687.8万円652.5万円
世帯主年齢46.7歳48.9歳
件数19件3,272件

この数字は参考値として見てください。 山口県のサンプルは19件です。件数が少ないと数件の外れ値で平均が動くため、県の実態を正確に表しているとは言い切れません。

その前提で読むと、建設費3,337.6万円は全国平均より約594万円安く、住宅面積105.9㎡も全国平均より12.6㎡小さい数字です。一方で敷地面積342.2㎡は全国平均を上回り、世帯年収687.8万円も全国平均より35万円高くなっています。土地は広く取れるが建物はコンパクト、という傾向が読み取れます。

また、この数値は一条工務店に限らない県内の注文住宅全体の平均です。一条は坪単価が高めのハウスメーカーなので、この金額で建てられるという意味ではありません。私の場合は21坪の平屋で、坪単価ベースでは約130万円まで膨らみました。詳しくは 一条工務店の見積もりが上がっていく理由 に書いています。

住宅事情

項目山口県全国
持ち家住宅率67.0%60.9%
一戸建の割合66.6%52.7%
木造住宅の割合61.0%54.0%

持ち家67.0%は全国(60.9%)より6ポイント高い水準です。一戸建66.6%・木造61.0%もそれぞれ全国平均を上回ります。

台風の接近数

気象庁の平年値では、中国地方への台風接近数は年3.0回です。

年降水量

山口市の年降水量は1,927.7mm、下関市は1,712.3mmです。山口市の1,927.7mmは中国5県の主要都市の中で最も多い数字で、鳥取市(1,931.3mm)に並ぶ水準です。雨仕舞いの設計、つまり軒の出・外壁材・雨樋は押さえておきたい部分になります。


まとめ

  • 山口県は一条工務店の本体が直接担当するエリア。展示場14ヶ所は中国地方で最多
  • 建築棟数実績は4,261棟、営業所設立は33年超
  • 省エネ地域区分は5・6・7地域の3区分。下関市(旧豊田町を除く)が県内唯一の7地域
  • 同じ下関市でも旧豊田町だけは5地域で、市内で2区分の差がある
  • 下関市の冬日は年1.8日、1月の平均気温7.2℃で中国地方の主要都市では最も温暖
  • 一方で下関市の熱帯夜は38.9日。猛暑日は0.7日しかないのに夜は暑いという気候
  • 山口市は冬日42.0日・猛暑日10.5日で、夏も冬も空調が必要な内陸の盆地気候
  • 多雪区域に該当するのは萩市・長門市・阿武町など日本海側の一部。最大は萩市の160cm
  • 岩国市は「多雪区域なし」と明記。瀬戸内側では雪の設計が論点になることは少ない
  • 山口市の電気代174,077円は全国8位。温暖なイメージとは違い電気の比重が大きい

山口県は、下関市だけが他の市と条件が違うという点が特徴です。7地域という区分も、冬日1.8日という気候も、県内では下関だけの数字になります。自分の土地が下関側なのか、山口市など内陸側なのか、萩など日本海側なのかで、設計の主題も雪への対応も変わってきます。まずは建築地がどこに当たるかを確認するところから始めると、打ち合わせが噛み合いやすくなるはずです。

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関連記事


参考にした一次情報

  • 気象庁 平年値(1991〜2020年)/台風の平年値
  • 国土交通省告示第265号 別表第10(省エネ地域区分)
  • 山口県建築基準法施行細則別表/萩市建築基準法施行細則(多雪区域・垂直積雪量)
  • 建築基準法施行令第86条/平成12年建設省告示第1455号
  • 総務省統計局 家計調査(二人以上の世帯・都道府県庁所在市および政令指定都市・2023〜2025年平均)
  • 総務省統計局 令和5年住宅・土地統計調査
  • 住宅金融支援機構 フラット35利用者調査(2024年度・注文住宅)
  • 一条工務店 公式サイト(山口県の紹介ページ・展示場一覧・住まいの体験館一覧・断熱等級の解説ページ・2026年8月時点)

よくある質問

山口県で一条工務店は建てられますか?
建てられます。山口県は一条工務店の本体が直接担当するエリアで、展示場は県内に14ヶ所と中国地方で最も多い数です。建築棟数実績は4,261棟、営業所設立は33年超と表記されています。
山口県の省エネ地域区分は何地域ですか?
県内で5・6・7地域の3区分に分かれます。下関市(旧豊田町を除く)が県内唯一の7地域で、山口市・宇部市などは6地域、美祢市・下関市の旧豊田町・萩市の旧むつみ村などは5地域です。
下関市はどれくらい温暖ですか?
中国地方の主要都市では最も温暖です。冬日(最低気温0℃未満)は年1.8日しかなく、1月の平均気温は7.2℃、年平均気温は17.0℃です。一方で熱帯夜は年38.9日と多く、夏の夜の暑さが主題になります。
山口市と下関市で気候はどれくらい違いますか?
正反対です。熱帯夜は山口市10.9日に対し下関市38.9日、冬日は山口市42.0日に対し下関市1.8日。猛暑日も山口市10.5日に対し下関市0.7日で、同じ県とは思えない差があります。
山口県は雪の対策が必要ですか?
日本海側の一部で必要です。多雪区域に該当するのは萩市・長門市・阿武町など日本海側の区域で、萩市の鈴野川・弥富上下が160cmで最も大きい数値です。県全体では20cm〜160cmの幅があり、岩国市は「多雪区域なし」と明記しています。
山口県の光熱費は高いですか?
電気代が高い側です。総務省の家計調査によると山口市の電気代は年174,077円で52市中8位、全国平均(149,965円)より約2万4千円高い水準です。一方で都市ガスは24,820円で38位と安い側になります。

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一条工務店グランスマートで埼玉県に21坪の平屋を建てた施主。家づくりの経験をYouTube・ブログ・Webツールで発信中。

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