一条工務店で家を建てると、契約してから見積はどれくらい増えるのでしょうか。 ろれさんの21坪のグランスマートで、2024年11月の最初の見積から2026年4月の最終承認まで、見積・資金計画書を15版分並べてみました。

時点総額(外構・水道・諸費用を含む。土地は除く)
最初のグランスマートの見積(2024年11月・19.16坪)3,295万円
工事請負契約の日の資金計画書(2025年6月)3,376万円
最終承認(2026年4月)3,516.7万円

契約してから141万円、最初の見積からは222万円増えています。 それでも、建物本体の金額(17,821,708円)は2025年3月から最終承認まで1円も変わっていません。

ろれさんの見積の総額。2024年11月の最初の見積(19.16坪)3,295万円、2025年6月の工事請負契約3,376万円、2026年4月の最終承認3,516.7万円。最初から+222万円、契約後+141万円。建物本体17,821,708円は2025年3月から最終承認まで同じ

契約前に増えたのは面積、契約後に増えたのはオプションと、最終承認で見積もり直した水道工事です。 いつ、何で、いくら増えたのかを順に見ていきます。


15版の見積で見る総額の推移

2024年11月から2026年4月までの総額を、線でつなぐとこうなります。

見積15版の総額の推移の折れ線グラフ。2024年11月の3,295万円から始まり、2025年1月に面積を広げて+118万円、2025年3月に請負外の解体工事などが外れて−61万円、2025年6月12日の工事請負契約で3,376万円、2025年12月にオプションを足して+53万円、最終承認で水道まわりなどで+60万円となり3,516.7万円

大きく動いたのは4か所です。

時期動き総額の増減
2025年1月面積を63.76㎡から69.00㎡に広げた+118万円
2025年3月請負外の解体工事80万円・エアコン予備費10万円が見積から外れた−61万円
2025年12月IHヒーター・ウッドデッキ・クラウドHEMSなどのオプションを足した+53万円
2026年4月(最終承認)水道まわりを今の値段で見積もり直した(ほかの項目の増減もあり)+60万円

契約の日(2025年6月12日)より右が、契約後の動きです。 契約までは面積の調整で上下し、契約後はオプションを足すたびに少しずつ上がっていきました。

全15版の数字は、記事の後半の「【詳細】資金計画書15版の全数字」にまとめています。

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2024年11月:5つの商品を比べてグランスマートに決めた

推移の起点は、商品選びのために取った見積です。 ろれさんは一条工務店の5つの商品で見積を取って比べました。

ろれさんの見積で見た5商品の建物本体の坪単価。HUGme 63.0万円(23.67坪)、i-smile+ 73.5万円(20.04坪)、i-cube 78.8万円、アイスマート84.3万円、グランスマート86.2万円(i-cube以上の3つは2024年11月15日・19.16坪)
商品建物本体の坪単価施工面積
HUGme63.0万円23.67坪
i-smile+73.5万円20.04坪
i-cube78.8万円19.16坪
アイスマート84.3万円19.16坪
グランスマート86.2万円19.16坪

i-cubeから上の3つは、2024年11月15日に同じ19.16坪で取った見積です。 HUGmeは23.67坪と広めで取ったこともあり、坪単価が低めに出ています。

小さい家ほど、上位の商品との差額は小さい

i-cubeとグランスマートでは、本体の坪単価が1坪7.4万円違います。 ただ、上の商品にしたときに増える本体の金額は「坪単価の差×坪数」です。

差額=坪単価の差×坪数。i-cubeからグランスマートで本体の坪単価の差は7.4万円。19.16坪なら約142万円、35坪なら約259万円(計算例)。一条工務店に払う税込の金額は同じ19.16坪でi-cube 2,333.4万円、グランスマート2,469.6万円で差は約136万円。アイスマートは2,473.6万円で、グランスマートが40,551円安い

19.16坪なら本体の差は約142万円で済みますが、35坪の家だと同じ坪単価の差で約259万円になります。 ろれさんは、i-cubeから上げたときの差額が小さかったことを良かった点に挙げています。 一条工務店に払う税込の金額で比べても、i-cubeとの差は約136万円でした。

アイスマートとは、同じ広さで払う金額の順番が入れ替わり、グランスマートのほうが40,551円安くなりました。 アイスマートの見積では、タイル外壁とグレイスキッチンがオプションだったためです。 税抜で見ると、本体はグランスマートが36.4万円高く、オプションはアイスマートが40.1万円多くなっていました。

本体の差は小さい家ほど縮みますが、キッチンのような設備のオプションは広さでほとんど変わりません。 本体の差は1坪1.9万円なので、広い家だと逆転しないこともあります。 商品選びの詳しい比較は商品別の見積で比べた価格差に、逆転の条件はグランスマートがアイスマートより安くなる条件にあります。


2025年1〜6月:面積を広げて本体の金額が決まるまで

グランスマートに決めてからは、面積を広げながら間取りを詰めていきました。

面積と本体が決まるまで(2025年1月〜6月)。2025年1月に69.00㎡に広げて総額3,425.6万円(前の版から+118万円、うち本体+100.5万円・税抜)。2025年3月に69.97㎡で本体17,821,708円に決定。同じ3月に請負外の解体工事80万円・エアコン予備費10万円が外れて総額3,365万円。2025年6月に工事請負契約、総額3,376万円。本体の坪単価は86.2万円(19.16坪)から84.2万円(21.17坪)
時期できごと総額
2025年1月69.00㎡まで広げた(前の版から+118万円、うち本体+100.5万円・税抜)3,425.6万円
2025年3月69.97㎡で本体が17,821,708円に決まった—
2025年3月請負外の解体工事80万円とエアコン予備費10万円が見積から外れた(請負外−90万円)3,365万円
2025年6月12日工事請負契約3,376万円

面積を広げたのに、3月には総額が下がっています。 本体は増えましたが、請負外の費用が90万円減ったためです。

本体の坪単価は、19.16坪の見積の86.2万円から、21.17坪では84.2万円に下がりました。 ろれさんの見積では、家が広いほど1坪あたりの金額が低く出ていました。 小さい家ほど坪単価が高く見える理由は、一条工務店の坪単価は84.2万円でしたで詳しく書いています。

本体の金額が最終承認まで上がらなかった理由

一条工務店はこの期間にも値上げをしていて、2023年には1年で坪3万円以上上がったと言われています。 ろれさんが仮契約したあとにも、坪単価は上がりました。

本体が上がらなかった理由。その間にも一条工務店の値上げがあり、2023年は1年で坪3万円以上と言われている。ろれさんの仮契約の後にも値上げ。仮契約から1年半以内に最終承認すれば仮契約時の坪単価で、ろれさんの最終承認は1年5か月27日目

それでも本体が変わらなかったのは、仮契約から1年半以内に最終承認すれば、仮契約したときの坪単価のまま建てられる仕組みがあるからです。 ろれさんの最終承認は、仮契約から1年5か月27日目でした。 この坪単価は仮契約した2024年10月の価格表なので、今の値段とは違います。 仕組みは一条工務店の仮契約を急かされたら?で解説しています。


契約してから増えたオプション

最終承認で一条工務店と結んだ追加・変更契約は、税込で130.1万円でした。 中心はオプションで、税抜で契約時の185.2万円が最終承認では292.4万円になっています。

契約後に増えたオプション(税抜)。オプション合計は契約時185.2万円から最終承認292.4万円。一条工務店との追加・変更契約は税込+130.1万円。照明器具は契約時なしから19.0万円、エアコン工事は6.6万円から25.3万円、IHヒーターの差額は契約時なしから13.9万円、ウッドデッキは契約時なしから12.9万円、クラウドHEMSは契約時なしから15.0万円。地盤改良は80.9万円から70.5万円に下がった
項目(税抜)契約時(2025年6月)最終承認(2026年4月)
照明器具一覧になし19.0万円
エアコン工事6.6万円25.3万円
クラウドHEMS一覧になし15.0万円
IHヒーターの差額一覧になし13.9万円
ウッドデッキ一覧になし12.9万円
地盤改良(下がった)80.9万円70.5万円

照明器具・クラウドHEMS・IHヒーター・ウッドデッキは、契約時の見積には載っていません。 どれも、契約したあとの照明や電気図面、キッチンの打ち合わせで決めたものです。 反対に、地盤改良は80.9万円から70.5万円に下がりました。

採用したオプション全部と、足した理由・外した理由は採用オプション一覧に載せています。


最終承認で上がった水道工事

最終承認では、水道まわりを今の値段で見積もり直しました。 ちょうどナフサショックで原油とナフサの値段が急に上がった時期で、ナフサは水道の塩ビ管の原料にも使われています。

水道まわりの見積。8日前の資金計画書(2026年4月16日)から最終承認で、水道別途工事費120万円から162.8万円、雨水トレンチ50万円(1年前の概算で仮置き)から90.2万円、上下水道加入金24.2万円から25.45万円。合計+84万円。ろれさんの記憶では水道工事の最初の見積は約80万円。最終承認の総額は3,516.7万円で1坪166.1万円
項目8日前の資金計画書(2026/4/16)最終承認
水道別途工事費120万円162.8万円
雨水トレンチ(1年前の概算で仮置き)50万円90.2万円
上下水道加入金24.2万円25.45万円
合計+84万円

ろれさんの記憶では、水道工事は一番最初の見積で80万円くらいだったそうです。 悩む時間が長くて建てる時期が遅れたことも重なった、とろれさんは話しています。 それでも、ナフサショックを予想できた人はいないはずなので、仕方なかったというのがろれさんの考えです。

水道まわり以外の増減もあって、最終承認の総額は3,516.7万円、1坪あたり166.1万円になりました。 契約後の141万円は、一条工務店への追加130.1万円と、請負外の差し引き10.6万円を合わせた金額です。 値上げの経緯はナフサショックで水道工事が+84万円になった実例にまとめています。


坪単価が84万円にも163万円にも見える理由

本体の坪単価は上がっていないのに、総額で割ると坪単価が倍近くに見えます。 内訳がそろっている、最終承認の1つ前(2026年4月16日版)の資金計画書で積み上げてみます。

1坪あたりの積み上げ(2026年4月16日の資金計画書)。ネットの目安約83万円は建物本体だけ。建物本体84.2万円に、申請・付帯工事+9.2万円、オプション+13.8万円、太陽光・蓄電池+10.5万円、消費税+11.8万円で一条工務店に払う129.5万円(税込2,741.4万円)。請負外費用+33.8万円で総額163.3万円(3,456.9万円)
項目1坪あたり
建物本体84.2万円
申請・付帯工事+9.2万円
オプション+13.8万円
太陽光・蓄電池+10.5万円
消費税+11.8万円
一条工務店に払う金額(税込2,741.4万円)129.5万円
請負外費用(外構・水道・土地の手続き・保証料など)+33.8万円
総額(3,456.9万円)163.3万円

ネットでよく見るグランスマートの坪単価は約83万円で、これは建物本体だけの数字です。 ろれさんの84.2万円もここにあたります。

一番大きいのは、一条工務店以外に払う請負外費用で、1坪33.8万円(全体で715.4万円)でした。 ろれさんの土地は農地だったため、その手続きだけで100万円かかっています。 土地ごとに違う費用なので、そのまま当てはまる数字ではありません。


21坪でグランスマートを選んだろれさんの考え

ろれさんはまだ建築中なので、ここで書けるのは見積と打ち合わせまでの判断です。

家が小さいので、外のお金まで足して坪数で割ると、ネットの目安の約83万円から大きくずれます。 それでも家が小さいぶん、家全体の金額は抑えられました。 毎月の住宅ローンで考えると、その金額でグランスマートを選べた、とろれさんは考えています。

これから建てる人へ

ろれさんは、今の価格表では小さい家ほど1坪あたりが上がりやすく、坪数を減らしても思ったほど安くならないかもしれない、と見ています。 ろれさんが契約したころは、その上がり方が小さかったそうです。

商品を比べるときは、坪単価ではなく、同じ広さで一条工務店に払う税込の金額を並べてみてください。 契約後は、照明・エアコン・電気まわりなど、打ち合わせで決めるオプションの分だけ金額が動きます。

グランスマートの標準仕様やほかの商品との違いは、グランスマートの総まとめにまとめています。

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【詳細】資金計画書15版の全数字

見積・資金計画書の合計欄の数字です。 金額は円で、総額は税込の建築工事費用合計に請負外費用(参考価格)を足したものです。

見積作成日施工面積建物本体オプション(税抜)太陽光・蓄電池一条工務店に払う金額(税込)請負外費用総額
2024/11/1563.35㎡16,525,2271,777,0002,485,00024,695,6898,254,43032,950,119
2024/12/23(案1)62.73㎡16,433,0641,768,8002,485,00024,583,5308,254,43032,837,960
2024/12/23(案2)63.76㎡16,632,1781,780,1002,485,00024,818,0658,254,43033,072,495
2025/01/2869.00㎡17,637,2971,837,0002,485,00026,001,9068,254,43034,256,336
2025/03/1469.97㎡17,821,7081,831,3002,485,00026,295,3987,354,43033,649,828
2025/03/1569.97㎡17,821,7081,881,3002,485,00026,350,3987,354,43033,704,828
2025/05/0369.97㎡17,821,7082,090,1002,485,00026,668,0787,354,43034,022,508
2025/06/12(契約)69.97㎡17,821,7081,851,6002,485,00026,405,7287,354,43033,760,158
2025/09/0969.97㎡17,821,7081,945,9952,485,00026,509,5627,354,43033,863,992
2025/11/0169.97㎡17,821,7082,003,9002,485,00026,573,2587,354,43033,927,688
2025/12/1269.97㎡17,821,7082,483,3002,485,00027,100,5987,354,43034,455,028
2026/03/0369.97㎡17,821,7082,710,4202,485,00027,350,4307,354,43034,704,860
2026/03/2769.97㎡17,821,7082,823,7502,228,50027,192,9437,354,43034,547,373
2026/04/1669.97㎡17,821,7082,913,7752,228,50027,414,0707,154,43034,568,500
2026/04/24(最終承認)69.97㎡17,821,7082,923,7752,485,00027,707,220—35,167,250
  • 最初の版(2024/11/15)は、商品を比べるために19.16坪(63.35㎡)でそろえて取った見積です
  • 2026/03/27版と2026/04/16版は、太陽光の容量を11.76kWにした見積です。最終承認では13.475kWに戻っています
  • 最終承認の書類(追加・変更見積書)には請負外費用の欄がないため、総額は最終承認の資金計画書の値を載せています
  • オプションの金額は、キャンペーンで差し引かれた額を引いたあとの金額です

まとめ

まとめ。総額3,295万円から契約3,376万円、最終承認3,516.7万円。本体17,821,708円は2025年3月から変わっていない。契約後に増えたのは照明・エアコンなどのオプションと水道まわり。小さい家ほど上位の商品との差額は小さい。ろれさんは月々のローンで見て総額を抑えて選べた。商品を比べるときは坪単価ではなく税込の金額で
  • 総額は、最初の見積3,295万円 → 契約3,376万円 → 最終承認3,516.7万円
  • 建物本体17,821,708円は、2025年3月から最終承認まで変わっていない
  • 契約後に増えたのは、照明・エアコン・HEMSなどのオプションと、最終承認で見積もり直した水道まわり
  • 小さい家ほど、上位の商品との差額は小さくなる
  • 商品を比べるときは、坪単価ではなく同じ広さで一条工務店に払う税込の金額で比べる

これから一条工務店を検討する方は、展示場に行く前に紹介制度の手続きを済ませておくと、紹介制度を使う選択肢が残ります。

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商品別の見積12通り商品別の見積で比べた価格差
最終承認での水道工事の値上がりナフサショックで水道工事が+84万円
仮契約と坪単価の固定一条工務店の仮契約を急かされたら?

参考にした資料

  • ろれさんの見積書・資金計画書(2024年11月15日〜2026年4月16日の14版)
  • ろれさんの最終承認書類(追加・変更見積書、追加・変更工事請負契約書。2026年4月24日)
  • ろれさんの最終承認時の資金計画書(総額35,167,250円)